第43話 清流教会を教えてもらおう
キャロさんは、そうそうに食べ終わると、
リイナの膝の上で丸くなった。
「珍しいですね、キャロさんに、
こんなに好かれるなんて、初めて見ました。」
リイナは、サラダを食べながら、
「そうなんですね、
これも、シューリン様のおかげだと思うわ」
「それにしても、シューリン様に、会われるなんて、
なんてついてるんでしょう。
うらやましいですわ」
そういってる、シャルルさんの目が、
恋する乙女になってる。
シューリン様は、どんな扱いなんだろう。
我に返ったシャルルさんは、
「ご存知のとおり、
この清流教会は、シャルル様を
敬っており、
シャルル様のような女性になれるよう、
信仰してるんです」
そうだよね、あのスイカは立派だった、
憧れて当然だ。
〈ヒ ビ キ く ん、そ う い う こ と じ ゃ な い と 思 う わ よ!!〉
顔は、シャルルさんを見てるから、笑顔だが、
心の中では、ご立腹のようだ。
どうやら、興味がないのか、話をかえたいのか、違うことを聞き始めた、
「これは、何のお乳なんですか?」
「それは、ヤギと牛を半々にしてるの。
少し癖がすくないと思うわわ。」
なんか特殊なんだろうか、
どんな味なんだろう、さっぱりわからない。
僕も、判らない飲み物より、興味があるものを聞いてもらうことにした。
〈リイナ、杖が呪われていると思うんだけど、
解呪できないか、聞いてみた?〉
〈食べ終わったら、聞いてみるね〉
たまに、真面目口調で会話をすると、
機嫌がもどるから、
本気では、怒ってないんだろうな。
最後のパンを食べ終わり
飲み物を飲んでいる。
シャルルさんは、昨日もらったリンゴの
皮を剥いている。
きっといい奥さんになるな。
どっかの人は、朝丸かじりしてたもの。




