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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第三部 巨獣討伐
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第414話 空を飛んでみよう

「ヒビキ君、地図みてるところ悪いんだけど、

 私たちは、どうするの?」

「そうだ。

 ヒビキ、私達の討伐に付いて来てくないか。

 お前が来てくれたら、嬉しい」

「そうでしゅよ

 好いたもの同士は、一緒がいいでしゅよ♪」

 楽し気に話すシルキィとは、裏腹に僕は、ほっぺたを引きつけながら、少し考えると

「そうだねぇ

 魔物二匹倒してから、町をめざせばいいかな。

 少し遅れても怒らないでしょ」

「やっぱり、そういうと思ったわ。

 じゃ、

 エドもそれでいいわよね」

「問題ないでござるよ」

「その決断は、ありがたいな」

「よかったでしゅね、アメリア

 じゃ、みんな集まってくだしゃい。

 すぐ、出発するでしゅよ♪」

 僕らは、言われたまま少女に近づくと、彼女の周りから、少しづつ風が僕らの周りに集まって来るようだった。

「ねぇ、

 アメリア、何がおきるの?」

「ああ、

 シルキィの精霊魔法で、風の精霊の力を利用して、空を飛ぶんだ。

 歩くより、早くて楽だぞ、

 暑さも気にならなくなるしな」

「それは、いいでござるな!」

「そうね、楽しみね♪

 早いかしら、早さも気になるわね」

「ぼ、ぼ、ぼ、ぼ、僕は、遠慮したいな」

 僕が逃げようとすると、後ろからアメリア(ジーン)が羽交い絞めにし、逃がしてもらえなかった。

「そ、空は、もう…もう、やなんだよぉ……」

「あきらめろ、ヒビキ

 飛び始めるぞ」

 僕の叫び声も空しく、体に下からの風で浮遊すると、全員がゆっくりと上空にあがっていった。


「へぇ、魔法の絨毯もよかったけど、

 こっちも、いいわね。

 特に熱くないのがいいわ」

「そうでござるな

 熱くもないでござる。

 ヒビキ殿もこの魔法を唱えるようになればいいでござるよ」

 僕は、怖さのあまり目を瞑りぎゅっと、アメリア(ジーン)の手を握っていた

「やだ、怖いよぉ

 もう、早く終わってよぉ」

「しっかりしろ。

 怖かったら、私の手を握っていれば、

 直ぐに飛び終わるぞ」

 アメリア(ジーン)の声は、心から安心できたが、彼女の発言通りには終わらず、半日は空を飛んでいることになった。

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