第413話 状況を整理してみよう
「私がナナよ、
よろしくね♪」
「拙者がエドワードでござる。
よろしくでござる」
「私が、シルキィでしゅ。
この大陸の魔王の孫でしゅ。
よろしくでしゅ」
「で、私がアメリアだ。
ヒビキとは、以前呪いを解いて貰った恩義がある」
「知ってるでしゅ。
この人がアメリアのフィアンセなんでしゅよね」
僕は、怪訝な顔をし、アメリアの顔をみると、片目を瞑り申し訳なさそうな顔をしていた。
「そうだよ。
僕が、アメリアのフィアンセのヒビキだよ、
よろしく」
「そうだったでござるか、
いってくれれば、よかったでござる。
アメリア殿、よろしくでござる」
「はぁ」
ナナさんは、直ぐに事態に気づいたようだが、素直に信じたエドワードに頭を抱えていた。だが、あえて訂正は、しないでくれたようだ。
微妙な空気をかえるため、話題を変えてくれた。
「今から、あなたたちは、
この二つの点?
魔物に向かうのかしら?」
話が逸れていきそうなことで、僕やアメリアは安堵した表情へとかわっていった。
「そうでしゅ、
この二匹を倒したら、討伐の旅もおわりでしゅ。
ヒビキしゃんたちのおかげ、早く終わって助かったでしゅ」
「そうなんだね。
それにしても、そのマップはすごいね、
とても、便利だね」
「そうなんでしゅ、
うちのおじいちゃまとジーンが、作ってくれたでしゅ」
「そうなんだ、
ジーンは、凄いね」
僕は、思わずアメリアをみると
「そうだ、ジーンはすごいな。
私は、武芸のほうが得意だかなら」
「あ、そうだよね」
そして僕は、自分が誤ってアメリアだと思ってしまったようだった。
だから、また、話題をかえることにした。
「そ、そうだ。
今朝出発したバンブーオの村のギルドが、
シルキィ達をまってると思うよ」
「そうなんでしゅか。
じゃ、行かない旨を連絡するでしゅ」
彼女は、胸の前で両手を出すと何やら呟いているようだった。
「召喚!鳥!!」
彼女の両手に真っ白な鳥を出すと、何やら呟き、空へと放っていった。飛んでいった鳥は、元気よく旅立っていった。
「これで、村に行ったときに、伝言とつたえてくれるでしゅ」
「へぇ、便利なんだね」
僕は、飛んでいった白い鳥をみながら、チャチャさん達に伝わるのかなぁと思っていた。




