第405話 懐かしい話をしてみよう
飲み会が始まり、二刻ほど過ぎ、陽も落ちかけてき、小屋からの窓に夕日のオレンジ色が灯されていった。既に、周りは阿鼻叫喚の模様を刺していた。
その一人である美女は、完全に目が座っており、こちらにちょっかいをだしてきた。
「えへへへぇ。
ひ、ヒビキさん、飲んでますかぁ」
「うん、結構飲んだよ」
「そうですか?
まだ、飲みが足らないんじゃないですかぁ
そろそろ、襲ってもいいんですよぉ」
「そうよ、ヒビキ君、
がばっといきなさい、がばっと。
じぃいっと、みてるから、
うひゃひゃひゃひゃ」
「そうで、ござ……むにゃむにゃ」
二人の酔っぱらいは、しゃべりながら沈み、一人は、ナナさんを枕に眠り始めていた。
「エドは、お酒に弱かったっけかな。
そんなに飲んでなかった気がしたが!」
「流石にゲリィさんは、強いですね」
「ヒビキ君だって、まるで酔ってないように見えるぞ」
「ああ、
ですね」
さて、僕も、少しは、酔いたいような気がするな。
少し、状態異常を弱くすると、想像していた以上に酔いが回りぐらっときた。
「あぁ、ようやく、酔いが回ったみたいですね。
お酒に度数の強いお酒を混ぜたかいがありました♪」
「それは、僕だけ?」
「ちがいますよ~。
私以外の全員です♪」
だから、エドワードもナナさんも、かなりひどい酔い方をしてるんだな。
「それで、ゲリィさんがこんなに酔ってないんだから、
かなり強いんですね」
「まあぁな、ドワーフだからかな。
その中でも、おれも兄者も、強いほうだしな」
そういえば、エドワードさんと一緒に、姫様をつれてかえったっけ。
僕が懐かしく思い出していると、
「なに、ヒビキ君
また、女の子のこと考えてたんでしょ?」
「または、余計ですよ。
まぁ、エドワードさんと姫様のことを思い出してたんですけどね」
「ほぉ、
あの姫様と、知り合いか」
僕は、前の大陸のことを面白おかしく話をしながら、最後に、オオストラトさんが、モモさんと旅をしていることなどを二人に話すと懐かしそうな嬉しそうな表情に変わっていった。
「そんなことがあったんですね。
ヒビキさんは、すごい冒険をしてるんですねぇ♪」
「だなぁ、
なかなか、あの王様に認められたりできないぞ」
「そうよ
向こうでも、求婚されてたもんね。
よりどりみどりよね」
「もう、終わったことだよ」
「え、じゃ、姫様と?」
「しっかりと断ったよ。
話の中でもいったじゃないか」
「えへへ、
そうでしたから♪」
昔懐かしい会話で、盛り上がると、時間は刻々とすぎさり、外は、綺麗な星空に変わって行った。
「よし、場所を変えて、空をみながら、
星見酒といこうか」
「いいわね。
さぁ、
エド、また飲むわよ、
おきなさい」
「ふぁぁぁ、わかったでござる」
「もう、お酒にまぜちゃだめだよ」
「えぇ~、残念」
チャチャさんは、満面の笑顔で本当に嫌がっているのか、顔からは全くわからなかった。




