第402話 村で一番の美女の手をとり、ゲリィさんの小屋にもどろう
帰り際にお願いしていた二軒の店から、大量の持ち帰り商品を受け取り、一番の目的の服飾屋に向かうことになった。
僕よりも、隣で歩いているチャチャさんは、楽しみすぎて、僕の周りをうろうろしながら、ずっと笑顔だった。
「どんな感じなんだろう。
楽しみだね」
「ふふふ♪
私はだいたいイメージがついてますよ」
「そうなんだ。
あ、間もなく見えてたね。
外でまってるから、先に行って着替えてきたら?」
「はい♪
そうします♪」
言葉少なめに返事をすると、軽やかに歩き、服飾屋に向かっていった。
僕は、ゆっくりと歩いて到着すると、日陰ででまっていた。やることもなかったため、大木を背に、転寝ををしていると、半時ぐらいで、きらきらと光り輝くチャチャさんが服飾屋から出てきた。
先ほどまでのギルド職員の服装から、胸に小さな白いリボンの付いた膝丈くらいのワンピースに変わっていた。素材が特殊といっていたのがよく分かるように、光に当たると時折光り輝き、輝いていないところは、透明な部分になったり白く濁ったりと瞬きするごとに透過、不透過が切り替わっていた。箇所によって透過も変えているようで、大事なところは、どんなに凝視しても、透過されなかった。服装に合わせて、髪型も背中までのロングに髪型を変えており、真ん中で、同じ素材で作られた大きなリボンの髪留めで留められていた。
僕を見つけると、くるりと一回転して見せてくれて、下からだったこともあり、あと一歩で見えるとこだったが、ほんの少し浮きがたりなかった。
「あんまり、じろじろと見ないでください。
ちょっと恥ずかしいです」
「ご、ごめん。
とっても、似合ってるよ」
「ありがとです♪
なんか、腕とか、太ももとか透ける時があって、恥ずかしいんですが、この後は、あの三人しか見られないですから、これで行くことにしました。
流石に、街中をこれでは、恥ずかしすぎていけないです」
「これだけの美人だったら、
みんなが絶対振り向きますよ!」
「そ、そうですか♪」
照れてるチャチャさんは、可愛らしかったが、長々といても仕方ないかと、ゲリィさんが待っているであろう鍛冶場にゆっくり向かい始めた。時折、村人にあうと、たまにいる村人は、全員がチャチャさんをみては、再度振り返り魅入っていた。
「な、なんか、すっごい恥ずかしくなってきました」
「かなり、見られてますもんね」
「ええ、やっぱり、早く着替えたいです」
涙目になって困ってるチャチャさんとは裏腹に、少しづつ人がチャチャさんに付いて来てるような気がしてきた。
僕は、チャチャさんの手を握ると、
「じゃ、速足で行きましょう!」
「はい♪」
彼女の返事を聞くと彼女もしっかり握り返してきた、後ろを確認せずに、ゲリィさんの元にまっすぐに向かった。だが、走ったことにより、一層光ったことで、さっきよりも目立つことになった。
僕は、ゲリィさんの小屋に到着すると、後ろには、かなりの人数の男たちが、何かにとりつかれたような顔で、こちらに近づいてきていた。




