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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第三部 巨獣討伐
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第392話 ゲリィさんの代わりをお願いしてみよう

「わからん。

 一度も成功したことがないからな。

 きっと、できることもあるだろうが……

 やめといたほうがいいぞ」

「元の武器が壊れたりしますか?」

「いや、大体は、元のままだったり、素材だけなくなったりだな」

「じゃ、試してみてもらっていいですか」

「うむ、そうか。

 俺は、いいが、エドワードは無理そうだな」

「せ、拙者は、限界でござる」

 見る限り、疲れ切ってるエドワードは、その場に座り込んでいた。

「じゃ、お前が、持ち手をやれ。

 あれなら、疲れないからな。

 魔法は、唱えられるんだろ」

「わ、わかったでござる。

 やってみるでござる」

 どうやら、やってもらえるみたいで、それぞれが準備に取り掛かってくれた。


 金属の容器に片手剣をいれて、エドワードが、魔法をとなえて冷やそうとしたが、急激に冷やしすぎたせいで、剣に亀裂がはいった。直ぐにゲリィさんが、剣を上にあげた。

「おっと。急激に冷やしすぎた。

 砕け散るぞ」

 再度同じように、試してみたが、剣の亀裂が拡がるばかりで、どうにうまく溶かせそうなかった。


 いったん、剣を下に置き、首を横に振りながら、僕のほうを見上げてきた。

「駄目そうだな、こりゃ。

 諦めて、日を改めるかい?」


 ゲリィさんの後ろから、今までみていたナナさんが口を開いた。

「まって、私が代わりにやるわ」

「嬢ちゃんがかい。

 それでも、いいが、

 あぶなそうだったら、直ぐにやめさせるからな」

「ええ、それで構わないわ」


 僕は、不思議そうに、

「ナナさんが魔法を使えるなんて、知らなかったです」

「冒険者は、だいたい魔法を使えるわよ。

 ただ、戦闘のメインに置かないだけよ。

 りぃちゃんほどじゃないけど、どちらかというと得意なほうだわ。

 みてなさい」

「お願いします♪」


 自信満々に答えるナナさんとは、裏腹に、ここにいる全員は誰も期待していなかった。僕は、一縷の望みをナナさんに掛けるしかなかった。


 あれ、これ僕でもいいんじゃないのかな。

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