第345話 冒険者たちの情報を聞いてみよう
「イノさんたち、いつの間に!」
「ヒビキ君が、誘惑されてたときからよ」
思い当たる誘惑されてる場面がありすぎて、いつが全く分からなかったが、まったく、気づいていなかった。
僕は、そんなことは知っていたということにするため、笑ってごまかし、違う話題に変えることにした。
「ははは。
イノさんは、お腹空いてる?」
「スイテル」
「@あたしはだいじょうぶ@」
「ぼくもだお」
イノさんだけ足りないとは、だいぶ可哀そうだなと思ってると、ナナさんが、エドワードを肩に担ぐと、バックから塊肉をイノさんに渡した。
「このぐらいでいい?」
「マンゾク」
ナナさんの顔くらいありそうな肉の塊をうけとると一口で食べきった。
「あっという間だね」
「流石ね。
じゃ、また、あとで。
エドワードがおきたら、一緒にお風呂に向かうわ。
先にはいっといていいわよ」
「判りました、僕たちも、ちょうどいい時間になったら、向かいます。
じゃ、イノさん、こっちの建物を使おうか」
「アイ」
僕は、ナナさんにお休みの挨拶をすると、手前の藁葺気屋根の建物に入って行った。中は、平屋で、正面に囲炉裏があり、奥に布団が二組引いてあった。
「結構、広いね」
「ココデ イイ」
「あったかいほうがいいだお」
イノさん達は、火がかろうじてついている囲炉裏の前に陣取ると、丸くなって、お腹にはイノさんを布団にウサギが仰向けで、火を見つめていた。
僕も囲炉裏の前に座るると、、夕食で話の合った冒険者たちのことを思い出した。
「そう?だいぶ、あったかいね。
そうそう、イノさんたちを進化させた冒険者ってどんな人?」
「オンナ」
「ど、どんな?」
「ナナよりもわかかったお」
「@それに、ちいさかった@」
「さっき、僕と一緒にいた女性よりも?」
「アレヨリ スコシ チイサイ」
体系は、リイナに近い感じだと思ったもの、年齢はまだわからないなぁ。
「ほかにいなかった?
女の子ひとりだけ?」
「@となりにおとこがいたよ@」
「ヒビキよりも細くて高かっただお」
「オコッテタ」
「へぇ、僕より年上?」
「@わかんない@」
そりゃ、僕ら人間のの年齢なんかわかんないかな、と思っていたら、
「全身黒ずくめだったお
顔の半分を服で隠してたお」
「ミエナカッタ」
どうやら、判断はできるけど、見えなかっただけのようだった。
僕は、改めて、お礼を言うと、他に情報がないか聞いてみることにした。
「ありがとう大体わかったよ。
他になんか気になった点ある?」
「ブキ ナイ」
「@そうそう@」
「二人とも、武器をもってなかったお」
「そうなんだ」
僕は、改めて、男女で黒ずくめで身を隠し、武器も持たない二人の冒険者を考えてみた。
武器を持たない冒険者、それは、ほんとに冒険者なんだろうか。
僕は、想像しきれず、これ以上考えるのをやめると、体がポカポカの動物を連れ、露天風呂にいくことに決めた。




