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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第三部 巨獣討伐
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第337話 行先をかえてみよう

 僕たちがお腹が空いてるってことは、イノさんたちもお腹空かせてるよなぁ


 僕は、ちらちらと屋根伝いについてくるイノさんたちをみると、涙目になっており、彼らを直視をすることができなかった。


 ナナさんが、心配そうに僕のほうをみてきた。

「ヒビキ君、どうするの。

 少し、可哀そうだわ」

「そうでござるねぇ」

「とはいっても、食材を貰ってから出ないと、あげれないですし……」


 アカリさんが、ぼくらのひそひそ話ををいぶしかげに振り返ると、

「どうかされました?」

 僕が返答に困ってると、間髪入れずにエドワードが口を開いた。

「できたら、先に食材が欲しいでござる」

「あ、そうなんですか。

 わかりました。そんなことなら、早くいってくださいよ。

 まずは、ギルドに行きましょう」

 原因がわかったことで、アカリさんは、にこやかに変わり、順路を変えて歩きはじめた。

「うまくいったわね、

 言ってみるものね」

「そうですね、やったね、エドワード」

「拙者は、会話しただけでござる」

 口では、ああいっていたが、顔は喜んでおり、素直になれないエドワードをみて、ふふふという気持ちになった。


 アカリさんに連れられて、半時ほど歩くと、徐々に人を見かけるようになってきた。

「どうやら、不安がなくなったか、町の様子を窺ってる感じですね。

 すごい落雷の音でしたからね」

「そ、そうですかね。

 みんなが喜んでくれたら、イノさんたちも喜びますよ」

「た・ち?

 たちってなんですか?

 一人じゃないですか?」

 しまったというような表情を僕がしていると、ナナさんが、割って会話をしてくれた。

「お、お供がいるんですよ、貴族のでですからね」

「そうでござる。ギノさんとナノさんがいうでござる」

「へぇ~

 そうだったんですか。

 あっ!!!

 さっきの宿を四人って、言っちゃいました。

 6人だと、きついかと思います。

 どうしましょう」

「だ、大丈夫ですよ。

 二人は小さいから、ドワーフ以上に小さいから。

 もし、駄目なら、僕がほかの宿を使うから、任せといて」

「そうですか?

 もし、困りごとがあったら、ギルドに来てくださいね。

 夜番がおりますから、対応してくれます」

「わかったわ。

 あ、間もなく、ギルドに着くわね」

「じゃ、行ってきます!」

 アカリさんは、元気に走り出すと、僕ら三人は騙し切れたかなと肩の荷を降ろした。

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