表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第三部 巨獣討伐
330/545

第330話 生きていることに感謝してみよう

 とても巨大な握りこぶしをイメージし、どこまでもどこまでも飛んでいくはずだったが、巨大で重厚な岩は、ほんの少し浮かんだ。それは、ほんの一メートルほど、浮かび上がらせただけだったが、何事もなく僕らの上を通過していった。どうにか、踏みつぶされずに済んだようだった。


「た、助かったでござるか」

「し、し、し、死ぬかと思ったわ」

「ビックリ シタ」

「ね、ね、ね、ね、狙い通りでしたね!」

 僕は、完全が顔が引きつっていたが、徐々に生きてる実感がわき、へなへなと腰を抜かした。


「はははは」

 安堵の為か、自然と笑みがこぼれ、みんなで、笑いあっていると、沖合まで水しぶきを盛大にまき散らしながら、進んでいった岩ころが、光の粒子に変わっていったのが判った。


「勝手に倒れたようね」

「ですね。

 もう、二度とあんなのはごめんです」

「前にも、聞いたでござるな、そのセリフ」

「エドワード、もう二度と、敵を呼ぶようなセリフはやめてよね」

 みんなの気持ちの整理が終わるまで待ち、半時ほど過ぎると、ようやく、また、出発することができた。

 

「先ほどは、ほんとに、びっくりしたでござるな」

「そうね、流石に想像以上だったわね」

「拙者は、まだまだ、大丈夫でござる。

 どんとこいでござる」

「アレハ ナンダ?」

 イノさんが、上空を見つめて、目を細めていた。

「またまた~」

 僕やナナさんも、イノさんが見つめる上空を見ると、太陽で見づらかったが、明らかに、違和感のある小さな黒い点が見えた。


「ナナさん、あれ、なんだと思います?」

「さぁ、判らないわ。

 とりあえず、異常であることしか、判らないわね」

「こっちに、向かってるように見えるでござるな」

「のんきに、発言しないでよ、エドワード」

 僕は、エドワードにイラつきを覚えたが、彼の言っているように、こちらに向けて、点が少しづつ大きくなっているように見えた。


「どうしましょう」

「ヒビキ君、ここに落ちそう?」

「判りません」

 流石に、黒い点だけが近づいてるだけでは、こちらに迫ってるのか判断できなかった。


 わかるのは、地面に落ちて行ってることだけだよね


「アレ ココニ オチナイ」

「そうなの?

 信じることにするわ」

 徐々に大きくなってる隕石は、少しづつ山のほうに向かって落ちているように思えた。

「確かに、アッチに流れて行ってますね」

 僕は、山のほうに指をさしたが、落ち方を想像すると、山をこえるように思えた。


「ねぇ、ヒビキ君、

 そういえば、同じくらいの距離を移動してるだろうから、

 あっちの海岸線には、リィちゃんがいるわよね」

「さ、流石に、リイナといえども、隕石を落とすとか、

 そんなこと……

 ありえるかもしれませんね」

 僕とナナさんの考え事が当たるかどうかは、判らなかったが、直ぐに隕石は地上に落ち、山を越えた先にから、落下音がここまで、聞こえてきた


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ