第316話 お昼ご飯をたべよう
僕らは、休憩によさそうな開けた場所を見つけると、木陰の下で
「それにしても、朝からひっきりなしにいたモンスターが急に襲ってこなくなりましたね」
「そうね、かえって不気味ね」
「残念でござる」
僕らは、バックから弁当を取り出すと、食べながら会話を続けることにした。
「昨日も、村民の方が、モンスターたちが、お互いのテリトリーで潰しあってるって
いってました」
「最初に、王都で兵士から聞いた時も、そんな話でござったな」
「そうだよね」
そういえば、朝食で残ってた焼き立てパンももらたんだっけ。
僕は、バックからパンを取り出すと、3人の中心地点に、バスケットと共にに配置した。
「ありがと。
そうよね、大陸の端っこを縫うように歩いてるから、考えなかったけど
真ん中付近は、つぶしあってるのかもしれないわね」
僕は、白身魚のあんかけを一口たべなから、
「この大陸の最初も、ヘラジカが戦ってましたね」
「やられたたでござるが、戦ってたでござるな」
ザーサイをつまんでいるエドワードが、指でつまんだ部分をなめると、
「ちゃんと、フォークを使いなさい。
何か理由みたいなものがあるのかしら」
そんなナナさんは、器用に春雨をフォークで食べていた。
「さすがに、情報が少なくて推測できませんね」
僕は、最後に残ったチーズを口に運ぶととろっと溶けて、うま味で体中が震えた。
「そういえば、マスカットも貰いました」
バックからマスカットを取り出すと、一房を三つにわけ、二人に渡した。
エドワードはさっそく一粒を口にほおばると、
「甘いでござるな。
初めてたべたでござる。
世界は、知らない食べ物でいっぱいでござるな」
「そりゃ、そうよ」
三人で、お腹いっぱい食べ終わると、少し腹ごなしに休憩し、今までの考えてみたが、
やっぱり、何も思いつかなかった。
「今日は、あと何体ぐらい戦うんでしょうね」
「さっきの様子だと、夕方までだから、2回ぐらいじゃない?」
「だと、いいんですけどね」
「さて、向かうでござるか」
「はいはい」
三人で、後片付けをすると、ゆっくりと人通りのまったくない海岸沿いを歩き始めた。




