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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第三部 巨獣討伐
311/545

第311話 弁当を貰って出発してみよう

 僕とナナさんは、食べすぎによる重たいお腹を押さえながら旅支度を行い終わると、ホテルのロビーに向かった。

 ホテルの一同が並んでまっており、支配人のおじさんが一歩前に出た。

「皆さん、泊まっていただき、ありがとうございました。

 この後、次の都市に向かうと聞いておりますので、

 弁当の準備ができておりますので、おもちください」

「ありがとうございます。

 何から何まで」

「ありがたいわね。

 道すがら、おいしい食事がいただけそうだわ」

「まったくでござる」

 一人に二つの弁当箱が用意されると、各々に手渡された。シュシュさんが、脇からでてくると、

「それは、今日の昼と夜の分ですよ。

 明日の朝分は、私が作ってきましたから、

 これは、私を思い出しながら、ありがたく食べて下さいね♪」

「シュシュさんまで、ありがとう」

 シュシュさんに手渡された弁当箱は、こじんまりとしていてたが、大きさに似合わず、重みを感じた。

「大したものじゃないから、

 気にしないでね」

「では、行ってきます!」

「行ってらっしゃいませ、

 お気を付けくて」

 僕ら三人は、バックにしまうと、シュシュさんを先導に大通りに向かって歩き始めた。


 大通りは、昨日とは異なり人通りでできていた。村民たちは、皆、山のほうに向かって歩い行ってるようだった。

「この人たちは、どこに向ってるの?」

「ヒビキさんが持ってきてくれた資材を、

 村民に配るため、山側にある学校に集まって貰ってるんですよ」

「へぇ、手際がいいわね」

「そりゃ、食料とかもありますからね。

 みんな、今日を待ちにまってましたよ」

「いいことをしたようで、

 気分がいいでござるな」

「だねぇ」

 三人とも、楽し気に歩く姿とは別に、シュシュさんの顔は、こわばっていた。

 

「そういえば、アンデッドが待ってるんでしたっけ?」

「そうですよ!

 あれを見たら、浮かれてなんかいられないですよ、もう!!」

 シュシュさんが、なにか怒り気味に会話をしてくれていたが、

半時もしないうちに、アンデッドの大群がたむろしているのが見えてきて

言っていることが体感できた。 

 


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