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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第三部 巨獣討伐
310/545

第310話 美味しい朝ご飯をたべよう

 脱衣場で着替えて居間に行くとと、丸テーブルに朝ご飯が用意が始まっており、おじさん以外にも、シュシュさんが手伝っていた。

「おはよう、シュシュさん」

「おはよう、ヒビキさん。

 どう、朝日綺麗だったでしょ!」

 僕は、温泉でぼぉ~としていたため、ほとんど印象になかった。

「そうだね、うん、そうだね」

「……みなかったんだね」

 ジトッ~とした視線を感じると、居心地が悪くなったため、コメカミを描きながら、準備が途中のテーブルに座った。


「なんか、朝から戦ったからお腹が空いたよ」

「お風呂場で、モンスターの声が聞こえたけど、

 戦ってたの?」

 シュシュさんが、僕が座ったためか、先ほどより配膳のスピードを上げながら、来るたびに会話をして相手をしてくれていた。

「そうなんですよ、

 魚系のモンスターでしたね」

「流石に村までは、入ってこれないんで、安全ですけどね」

「そうなんですね、さっき、初めて知りましたよ。

 それにしても、美味しそうですね」

「ええ、自慢の一品がいっぱいです。

 残さず食べてください」

 今回は、シュシュさんではなく、グラスに果物のジュースを注ぎながら宿のおじさんが返答してくれた。


「ここのガボスのジュースは、さっぱりしてて

 美味しいんですよ」

「私も昨日、酒場で飲んだけど、美味しかったわよ」

 ナナさんも、着替え終わって、僕の対面に座り、さっそく一杯飲んでいた。

「あれ、エドワードは?」

「まだ、着替えてたわね。

 なんか、準備に時間がかかるって、言ってたわ」

 そんな手間がかかるのかなって思いながらも、僕もグイッとカボスのジュースを口に運んだ。

 キンキンに冷えており、軽い甘めでありながらさっぱりした口当たりで、がお風呂上りにちょうど良く、あっという間にグラスが空になった。

「美味しいですね」

「ええ、まだまだ、ありますから、いっぱい飲んでくださいね」

 僕のグラスに注いでいる間に、エドワードが小走りでやってきた。


「遅くなったでござる」

 きっちりと旅支度まで、着替え終わっていたが、僕とナナさんはまだ、普段着だった。

「この飲み物、おいしいよ」

 僕がカボスのジュースを指さすと、ナナさんの隣に座り、僕と同じようにグイっと一飲みで空にした。

「確かにでござる」


 再度、おじさんがグラスに運ぶと、ご飯を食べることにした。 

「では、大したものは、ございませんが、

 ごゆっくり、お食べ下さい」

 おじさんが席をたつと、シュシュさんも座って、部屋には4人だけになった。

「「「「いただきます」」」」

 一人一人にお盆が配置され、中にはいくつものおかずが並んでいた。4人の真ん中には、山に積まれた焼き立てのパンがあり、暖かそうな湯気が立っていた。サイドテーブルには、スープが入った寸胴が置かれており、中は、野菜のスープのようだ。隣にはガラスの大きなボールにあふれんばかりの新鮮な野菜が積まれていた。自分でたべたいだけ盛りにいくんだろうと思った。


 個々のお盆には、目玉焼きとベーコンが塩コショウで味付けされており、脇にポテトサラダが、付き合わせとして、ちょこんと置かれていた。もう一つの皿には、大きなソーセージと炒めた飴色のオニオンが配膳されていた。

 フォークで切ると肉汁が溢れてきた。一口食べるとうまみが口いっぱいに広がった。

 次は、出来立てのパンを山盛りのかごの中からとり、一口食べると小麦の薫りが咥内に広がり幸せな気分になった。

 口にはいったパンを流し込むため、手前にあったスープをいただくと、野菜のやさしい旨味で、体中が幸せに包まれた。


「おいしいね」

「そうね、想像してたより、ずっと、おいしいわね」

「ふふふ。

 紹介してよかったです。

 おかわりは、私が準備しますから、いつでも言ってくださいね」

「ソーセージをおかわりでござる」

「ソーセージかよ!」

「大丈夫ですよ、まだありますから、

 ちょっと、行ってきますね」

 シュシュさんは、立ち上がると、パンを咥えながら、本邸に向かうため玄関から出ていった。

 なんだかんだ言って、シュシュさんが帰ってくると、僕もソーセージをおかわりし、お腹いっぱいになるまで、食べ続けた。



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