第288話 様子を見る算段を聞いてみよう
王様は、顎に手をやると、
「事態を把握する必要があるな」
「私がみてくる、なの」
姫様の言葉に困ったような表情を浮かべると、
「私が、前と同様であれば、姫も一緒にいけたのだが、
今は、私だけでは、王宮を守り切れない。
先ほどのようなこともあるしな。
すまないが、今回は、城で待機してほしい」
王様は、視線を反対側に移すと、
「ペテ、エドワードの両名、様子を見てきてほしい」
「「は、かしこまりました」」
魔王が、僕のほうに向きなおすと、
「ヒビキ殿、お願いがあるのだが……」
「だいたい、わかりました。
二人に付き合えば、いいんですよね」
「流石、理解が早いな。
二人の補佐をよろしくお願いする」
「無理は、駄目、なの」
エレメールが心配気にこちらを見たが、これから起こるであろうことが
まだ、予測できなかっため、空元気を伝えるしかなかった。
「うん、気をつけるよ。
リイナ、それでいい?」
「いいわ。
ヒビキなら、そういうと思ってたわ。
ナナねぇもいい?」
「私は、暇だから付いてくわ」
「ありがとうございます
アドアとアンナは、来る?」
「当然、ヒビキ兄さんと姉さんが
行くんだもん、付いて行くわ、ね?アドア?」
「私も、それでいいですよ」
「ありがとう」
これで、全員が、橋の様子、隣の大陸を見に向かうことになった。
「では、ヒビキ殿、
よろしくお願いします」
王様が改めて、深々と頭を下げた。
「明日の朝、出発するでござる。
宿に向かいに行くでござる」
「了解」
「では、引き続き楽しんでください」
僕らは、明日の心配をいったん横に置いて、王城ででてくる料理を
食べきれなくなるまで、満喫した。




