第285話 ポーションを買ってみよう
アドアとアンナは、疲れの為か、宿に着くと仮眠とるため部屋に戻った。
僕は、リイナとナナさんで広場で買い物をしながら、時間を潰していた。
「リイナ様、
お金を貸してください」
「また?
今度は、何を買いたいの?」
「マナポーションとか、
今、手持ちが、大銀貨数枚しかないから、
買えないんだよ」
「わたしが、買ってあげるから、行くわよ。
ナナねぇは、どうする?」
「暇だから、一緒に行ってあげる」
僕は、ナナさんとリイナとともに、露天で売っていたポーションを見ていた。
「ねぇ、リイナ。
ここら辺は、安いよね、何が違うの?」
「ここら辺はね、ダンジョン産だから、効果がまちまちなんだよ。
鑑定使っても、正確にはわからないよ」
ナナさんが、優しく教えてくれて、説明できなかったリイナは、
悔しそうな顔をしていた。
「そっか、危険なときに、効果が低いとやばいものね」
「でも、ある程度は価格で保証されてるから、
それほど差はないわ。
個人で売っている分、お得よ」
今度は、リイナがしたり顔でナナさんをみたが、特に気にしていないようだった。
「そっか。
じゃ、ポーションとマナポーションで10本ほど、予備で持ってたいな。
いい?」
「わたしがいるし、アドアも居るから、買ったままバックにしまい込むことになるわよ」
僕が、渋るとやれやれといった顔で買ってくれた。
その後いつものように金貨を一枚借りて、また、僕の借金が増えた。
いつか、返す日がくるんだろうか。
そして、僕は、この時、ようやく、リイナに借りたお金で買ったイヤリングを
プレゼントした愚行に気づいたが、これ以上、このことについて、深く考えないことにした。




