第259話 一気に進んでみよう
ダンジョンは、想定過ぎるくらいに順調だった。
何度か、後ろから襲われたりもしたが、しっかりと、アンナが、攻撃をそらし一撃のもとに切り倒した。
そして、難なく二十階のフロアボス、大きな熊、僕の倍以上はあっただろうが、
いつも通りに、姫様が歩くだけで十分だった。
以前いったことのあるダンジョンの敵でも、姫様であれば、苦も無く倒せるだろう。
二十一階からは、モンスターの種類も、モンスターの装備もよくなっていったようだが確認するまでもなかった。
二十五階では、狼の群れで、たくさんいたが、見てるこちらがかわいそうに思えるほどだった。自爆していく様子は、目をそむけたくなる惨状だった。
「順調ですね」
「いつもどおりじゃな」
「おなかすいた、なの」
「そろそろ、ご飯にしましょう」
ボス部屋をでて、魔法陣の部屋に入ると、食事にするようにした。
戻って、酒場でご飯を食べに行けるなんて言わなかった。
ペテさんの仕事をとっちゃいけないからで、笑われたくないからでは、
決してない。うん。そう、絶対だ。
十分に休息をとって、下の階に向かった。
「この調子なら、あと数刻で、クリアできそうですね」
「そうでござるな。ありがたいでござる」
エドワードと会話をしながら、進んでいくと、さらなる広い道になっていった。
どうやら、この階からは、敵の大きさがより大きくなるのだろう。
確かに、全般大きくなっていったが、何の苦労もなく姫様が塵に化していった
そして、数刻後、三十階のボスの扉の前に到達した。
だれも、緊張しては、いないが、一応、声をかけることにした。
「姫様、いよいよですね」
「そう、なの。
長かったの」
「まったくじゃ、もっと、ペテが活躍すれば、数日早く帰れたのに」
「うるさいですよ。相性というものがあるのです。
それにしても、ヒビキ様がきてくれて、よかったです」
「たしかに、ヒビキさんは、
活躍してくれましたし、助けてくれましたしね♪」
「ヒビキ兄さんいて、よかったよね♪」
「ありがとう。
そういってもらえて、うれしいよ
じゃ、姫様、次で終わりですから、頑張ってください!」
「まかしとけ、なの!」
そういうと、姫様は、最後の敵がいるボス部屋にはいっていった。




