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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第二部 別れと出会いは突然に
256/545

第256話 痣の確認をしてみよう

 目を覚めると、ベッドの中に居た。

両脇に重い感触があるのが判ると、誰かが二人いることが、直に分かった。


 毛布を捲くろうろ思ったが、両方の手には、

片方づつ握られていて、起こすのをためらった。


 手を動かした違和感からか、二人の美小女が目を覚ましたようだ。

「「ん、んっ…」」

「おはようございます。ヒビキ兄さん」

「おはようございます、ヒビキさん」

「おはよう、アドア、アンナ」

 彼女たちは、上半身を起こすと、僕の体も必然的に、

上半身を起こせた。


 挨拶したからか、頭がシャキッとしてくると、

僕のボーナスステージが終わっていないことを理解しはじめた。


「さぁ、ヒビキさん、アンちゃん

 一緒にお・風・呂・い・こ♪」

「ヒビキ兄さんが行くなら、行ってもいいわよ」

「ねぇ。ヒビキさん、お願い!」

 美少女は、手を放して、両手で拝むようにお願いされると、

僕の答えは、イエスかハイの二択しかなかった。

「じゃ、いこうか」

「「はい!!」」」

 彼女たちは、笑顔で喜んでいるが、彼女以上に喜んでいる僕は、

顔に出さないようにするのは、至難の業だった。


 しっーーっ!


 二人の美少女に、ドワーフたちを起こさないようにさせると、静かに部屋をでて、

大浴場にむかった。


 二人より早く着替え、真っ先に洗い場に向かった。

 そうしないと、彼女たちは、洗うといいかねないからだ。


「「私の背中を洗ってください!」」

 彼女たちは、正面から見ないようにしていると、

背中から、声が聞こえてきた。

「はいはい。二人とも洗ってあげるから、

 背中を出して」

「「えへへ♪」」

 顔を見合わせて喜んでるふたりの背中を、

片手づつで、ゆっくりと洗っていった。


 ひゃはは、いひひといった声が聞こえていたが、

楽しみながら、ゆっくりと洗い、終わると、お湯を頭から、流していった。


「「ひどいです、ヒビキ……」」

 文句を言ってるそばから、更に頭からお湯をかけると、

ブクブクいいながら、顔にかかったお湯を切っていた。


 そんな様子をみながら、彼女らをおいて、

庭のあるはじっこに歩いて行った。

「ちゃんと、前も洗うんだよ」

「「は~い♪」」


 とりあえず、言うことは聞くみたいだな。


 僕は、庭を見ながら、昨日の白い獣がいないか見たが、

見つけることができなかった。


 ようやく、一人の時間になり、振り返ると、

寂しさと静けさからなのか、ふとリイナのことが気になった。


 元気でやってるかな、僕が思いにふけっていると

頭から、水をかけられた。

「うひゃぁ」

「「お返しです」」

 やられた。

 彼女達は、気づかれないように静かにこっちに向かって来ていたようだ。


 僕は、顔にかかってる水を手で拭うと、右側にアンナが、

左側にアドアがくっついて、横並びに座った。


「今日は、いないみたいだね」

「残念です。でも、隣にヒビキ兄さんがいるから、

 昨日より、うれしいです♪」

「私も、アンちゃんとヒビキ兄さんがいるから、

 昨日よりも、うれしいですよ♪「

 二人の笑顔を見てると、自然に僕も笑顔になった。


「あれ、ヒビキさん、腕どうしたんです?」

 急にシスターが僕の右腕を指さした。


 僕は、なんのことかと、右手を見回すと、前腕の内側に、

スペードとハートのような痣ができていた。

「なんだろ、これ?」

「痛くないんですか、兄さん」

 アンナものぞき込んでみてきた。

 僕は、痣を触ったり突いたりしたが、

特に痛みはやってこなかった。


「痛くはないね。いつできたんだろう」

「痛くないんだったら、とりあえずは、

 いいですかね」

回復ヒール

 彼女の魔法が終わるのをまって、

もう一度腕を見たが、消えてはいなかった。


「やっぱり、傷とかでは、ないようですね」

「まぁ、気にしないことにするよ」

「「へんなの」」


 彼女たちの返答は置いておき、今は、至福を楽しむことにした。

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