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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第二部 別れと出会いは突然に
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第249話 フロアボスを瞬殺してみよう

 九階に降りると、今までとは、変わっていた。

 道が前よりも広くなったりしていたが、一番変わったのは、敵だった。

 今までいたゴブリンやコボルトは、装備がよくなっているようだった。


 種類も変わったようで、虫系も色が変わっていた。見た目ぐらいしか、判断はできなかったが。

 種類も、オークやオーガなどのモンスターも増え、オオカミなどの動物系も増えてきた。


 そして、時折冒険者も見かけるようになった。


 道が広くなったことで、視界が広がり、状況を把握しやすくなった。


 とはいえ、僕らに、危機感はなかった。

「姫様、まもなく、階段ですじゃ」

「わかったなの」

 九階は道順が、一度みたら覚えられるほど。簡単だったので、

オオストラトさんでも、案内ができているようだ。


 いろいろなモンスターも、まだ知性が低いのか、何も考えずに

突進してきた。相変わらず、苦労することがなかった。


 このころから、的が大きくなって、魔玉やドロップアイテムが、粉砕されることなく

床に落ちているものを、エドワードさんが拾っては、バックに入れていった。


 ようやく、彼の仕事あ割り当てられた。内容は、おいて置くとして。


 曲がった先に階段があり、冒険者は降りたり、登ったりしていた。


 どうやら、ここにいる冒険者たちは、一階から降りてきた人たちではなく、

十階から、上がってきた人たちのようだ。


 それにしては、かなりの人数とすれ違っていたのが気になった。


 周りの冒険者が、何かを食べながら、歩いていたのをみると、途端にお腹が空いてきた。


 思い返してみると、既に半日以上たっていて、食事をとっていなかった。

「お腹が空きましたね」

「そうですね。そろそろ、ご飯のでもよいと思います。

 次の十階のフロアのあの場所でご飯にします」

 今まで、発言がすくなかったペテさんが、話を返してくれた。


「そうじゃな。それもよいな

 姫様もそれで、いいですじゃな?」

「いい、なの。おなか空いた、なの」

「私たちも、それでいいです♪」

 どうやら、主体性のない塊のようだ。


 僕は、だんだんとこのパーティで、必要なものが

判りかけてきたように思えた。


 姫様を、先頭に、階段を降りていくと、魔物より、人の方がたくさんいた。

 むしろ出会うのは、ほぼ人で、モンスターに会う方が、少なかった。

「このフロアは、毎回こんな感じなんです?」

「そうじゃ。


 おお、あの先に大きな部屋があるのじゃ」


 彼に従い、付いて行くと、そこは、マップ上のはじで、

何十人も入りそうな部屋だったが、冒険者は、はじっこで、きれいに座っていた。

 奥には、重そうな、大きな扉があった。


 姫様は、床に二本の大剣を置くと、部屋の中央に座った。

 

 周りの冒険者がガヤついたが、気にしていないようだ。

「おなか空いた、なの!」

「はい、お任せ下さい」

 そういうと、ペテさんは、バックから、テーブルや人数分のイスをとりだした。

 

 みんながイスに座るのをまたずに、いろいろな料理を取り出した。

 

 あっという間に、高級そうな料理が山のように積まれると、

また、周りの冒険者がどよめいた。称賛の声や、羨望の声が、いろいろな方角から、聞こえるのを感じた。


 動揺している僕とは引き換えに、4人のドワーフは、酒を飲みながら、食事を始めていた。飲めや歌えが始まっていた。

 僕も、負けじと、減っていく料理に手をつけ、食べ始めた。


 僕が食事に没頭していると、姫様の後ろで、光の粒子が現り始め、大きな塊になるように、集まった行った。

辺りからは、ガヤ付きが増し、時折、悲鳴混じったものも聞こえてきた。


 僕は、ステーキを咥えながら、光の粒子のいく末を見ていると、

それは、大きな牛のモンスター、ミノタウルスが、現れた。


 だが、僕は、以前にみた5メートルほどの立派なミノタウルスを見ているため、

鎧もつけていない3メートルくらいのミノタウルスなんて、あまりにもちゃちに見えた。


 僕は、咥えていた肉をかみ切り、魔法をイメージし始めた。


 ミノタウルスは、右手に構えた2メートルほどの斧を、姫様の頭めがけて振り下ろそうとした。


 姫様は、ゆっくりと、後ろの床に置いてあった大剣を掴むと、振り回した。剣筋は、綺麗な円を描くと、そのまま、床に剣を置いた。


 床に置いた直後に、ミノタウルスは、斧ごと上半身と下半身を真っ二つに切りわかれた。

 ミノタウルスは、光の粒子にかわり、魔玉と何かの角にかわり床に転がった。


 周りでは、称賛の声、羨望と恐怖の視線が入り混じっていたが、

パーティの中では、僕以外は、気にしていないようだった。


 この後も、2回襲われたが、どちらも同じように一撃の下、倒された。


 食べ終わり、半時ほど休憩すると、ペテさんは、後片付けをし、ドロップしたアイテムは、

エドワードがしっかり回収していた。


 ゆっくりと扉の前にいき、大きな扉を開けると、魔法陣があり、横には、階段があった。


 たぶん、フロアのボスかなんかで、みんなで交代で戦ってたんだろうと

推測できた。


 姫様じゃなければ、文句をいわれただろうけど、

さっきの戦闘で、より、悪名が轟くにちがいない。


 僕は、それよりも、あれは、戦闘と呼べるのかが、気になった。


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