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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第二部 別れと出会いは突然に
242/545

第242話 卑怯者から話をしてみよう

 目を覚まし辺りを見回すと、

どうやらここは、更衣室のようだ。近くの長い椅子に寝かされているようだ。

 心配そうに、シスター姿の小柄な美少女が僕の手を握り締めて心配そうに眺めていた。

「あ、ヒビキさん、大丈夫ですか。

 いない間に、回復ヒーリング魔法をかけましたので、

 体は大丈夫だと思いますが、どうですか……」

 彼女は、目と鼻の先まで、顔を近づけると、心配していたであろう目には、

涙が浮かべてあった。

 

 美少女と至近距離で見つめ合っているのにドギマギしていると、

更衣室の扉の向こうから、空気の読まない声が聞こえてきた。

「ヒ~ビ~キ~ど~の~~!だ~い~じ~ょ~ぶ~で~ご~ざ~る~か~!!」


 彼女は声が聞こえると、手を放し、僕と距離をとった。

 至福の時間が終わり、入ってきたエドワルドを睨みつけた。その時には、入れ違いで、

シスターが部屋を出ていった。

「アンドレアさんに、助けてもらったよ」

 僕は、体を起こすと、何もかけられていない下半身に、絶望した。

「もう、大丈夫そうでござるな

 騎士殿に言われたときは、慌てたでござる!わぁっはっは」

「では、私は戻りますね」

 ぺこりとこちらに一礼すると、更衣室から去っていった。

 

 僕は、お礼を言えてないことに悲しんだが、

今は、着替えるのが先であるのは、間違いなかった。

 

 僕は、着替え始めると、洗い場での出来事を詰問した。

「どうして、姫様の時、助けてくれなかったんですか!」

 彼は、目線を逸らすと、立ち去ろうとした。

「じゃ、じゃ、またでござる」

僕は、逃げようとする卑怯者を、羽交い締めにし、持ち上げ、逃げられないようにした。

「知ってて、みなかったことにし・ま・し・た・よ・ね!!」

「しょうがなかったんでござる

 助け船をだしたら、拙者も同じ目にあったでござる!」

「そうだとしても、戻ってきて、助けてくれても、よかったんじゃないですか」

「前に姫さまの所業後に助けたドワーフは、いま、土の中でござる。

 死にたくなかったでござるよぉ!」


 僕は、絶句し、ようやくこのパーティに冒険者が入らないことを

身をもって、理解した。

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