第215話 ほかの店で主菜を頼んでみよう
「モモさん、次は、どこに行くの?」
「当然、メインのおかずになるようなものよ。
何品ぐらい買うの?」
「一品買えたから、後4品ぐらいかな」
「わかったわ。じゃ、まずは、こっち」
組んでいる腕をひっぱって、向かい側の店に入っていった。
「マスター、マスターいる?」
「なに、モモ。また、嫌がらせしにきたか」
「そんなこと、あるわけないでしょ
お客さんを連れてきたのよ。
自慢の一品を紹介したいの」
「いいこというねぇ。
そこそこ高いよ。お兄ちゃん、いいの?」
「あ、大丈夫です、たぶん。
いくらぐらいでしょう?」
「一番いいもので、銀貨1枚ぐらいでどうだ?」
「では、それで、お願いします」
「おう、わかったよ。作っとくから、
半時後で、またきな」
彼は、僕らを追い出すと、キッチンに戻って、料理し始めた
「モモさん、何がでてくるの?」
「さぁ、そんな高いの食べたことないから、わからないわ」
彼女の発言を聞いて、頭を抱えた。
そんな様子を伺わず、同じように交互に店に入っては、
いい値で、注文していった。
3店舗ほど、同じ行動を繰り返すと、
「この辺のお勧めの店は、大体まわったわ。
あとは、バザーで見繕ろうと思うわ」
「了解です。おすすめありがとう」
紹介してもらった、どのお店もおいしそうな匂いをだしており、
店の中は、お客で混雑していた。
これは、どこのお店も期待していいと思う。
「じゃ、そこのお菓子屋さんで、
お茶でも、飲もうよ」
彼女は、僕の腕を引っ張ると、カップルだらけの店の中に入っていった。
「冒険者さんや、町の人でいっぱいだねぇ。
よく、来るの?」
「ううん、初めてよ。
流石に女性同士ではこれなかったから。
だから、ここに後で、来ようって決めてたのよ」
「そ、そうなんだね。
どれが、おすすめ?」
「この冷たいものがお勧めって、友達は、言ってたわ」
彼女が指刺したものは、隣のカップルが食べている、
二人で食べる、巨大なパフェだった。




