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僕は、この出会いに感謝する!!  作者: 寿々樹ノ葵
第二部 別れと出会いは突然に
210/545

第210話 リイナに無事を伝えてもらおう 

「こちら、ナルコルのギルドですが、ヒビキさんあての情報を

いただけると聞いたのですが?」

「ええ、ええ、お待ちしておりました。

 本人がいらっしゃったら、変わってもらえます?」


 

 こちらからは、口元しか映し出されていないが、どこか見覚えがあるような気がする。 

 しかし、水晶玉から聞こえてくる声は、女性にしては低く、聞き覚えがない。


「ヒビキさん、変わりましょう」

「あ、はい」


 僕は、お姉さんと入れ違いで、水晶玉の前に座った。

 水晶玉の先にいる女性の口元が笑っているようだった。


「リイナち……

 リイナさんから、王都ベーオーンに向かうので、

ヒビキさんも、向かって欲しいとのことです」

「リイナは、無事なんですか?」

「ええ、とっても、元気ですよ」

「それは、よかったです」

「ヒビキさんも、無事でよかったです。

 心配してたんですよ。

 リイナ……さんから、次に連絡がきたら、伝えときますからね」

「お願いします」

「ヒビキさんも、気を付けて向かってね。

 そこだと、2~3日くらい早く王都につけると思うから、

 見物するといいですよ」

「わかりました」


 僕の返答を聞くと、水晶玉は風景から、真っ黒に変わった。


「なに、あれ?」

「なんでしょうね」

 後ろで、女性三人が会話している。

 奥は、振り返り彼女たちみると、三人とも、目じりに皺を寄せて、

不思議そうな顔をしてる?


「なんか、おかしかったですか?」

「流石にね、フードで顔を隠すとか・・・・・」

「ヒビキさん、知らない人だったんでしょ?

 名前を名乗らないとか?」

「声が、明らかに違う気もしてたし……」

「「「なんか、へん」」」


 三人が、一斉にこっちに思い思いのことを言っている。


 そう言われると、そうかもしれない。


「とりあえず、次回、シュンセルに到着した際には、

名前を聞いた方が、いいですよ」

 モモさんが、僕の腕を引っ張りながら、呟いた。


「では、お邪魔しました」

「ありがとうございました」

「「いつでも、どうぞ」」

 にこやかなお姉さま方々を、おいて、

僕とモモさんは、部屋を後にした。

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