第204話 村にいって連絡をとることにしてみよう
「出発した町に戻るよりも、近くにある村のギルドで連絡を取った方が、早いかもね」
「連絡って?」
「この大陸のギルドは、魔道通信でつながってるから、
こんな水晶玉で、やり取りをするんだよ」
彼は、バックから、ボーリング玉ぐらいの大きさを取り出して
見せてくれた。
「これは、うちの家においてある水晶玉とつながっていて、
嫁と連絡するように、持ってるんだよ。
昨日も、ヒビキ君が倒れてる後ろで、妻と話してたんだよ。
どんな、内容か訊きたい?」
「い、いえ、結構です。」
僕は、苦笑いで答えた。
40台のおのろけ話は、流石にいらないよね。
「目的地は、王都だったんだろう。
だったら、ナルコルにいって、そのあと、貿易都市シュンセル。
迷宮都市を超えれば、王都 ベーオーンに到着できる。
彼女が、王都に向かっているとすれば、
反対周りで向かえば、同じくらい、もしくは、早く到着できるはずだよ」
「そうですか、わかりましした。
いったん、村に行って、ギルドで連絡をしてみます」
「うんうん、彼女もギルドに連絡を残しているさ。
目的地がわかってるんだから、
先に行ってまってて、驚かせばいいんだよ」
「でも、心配してるかも、しれないですし、
早く合流したいです」
「そうだね、心配してるかも、しれないね。
うんうん、私が、グローレットについたとき、
探してみるよ。任しときなさい。私は顔が広いからね」
「ありがとうございます。
お願いします」
途中でにやにやしてたのが、気になったけど、なんだろう。
まぁ、これ以上、悩んだって、事態が解決するわけじゃないんだし、
村にいってから、考えるとしよう。




