第196話 靴を綺麗にしてもらおう
朝日が昇ると同時に目を覚ました。
早く目を覚ましたのには、理由がある、目的は、大浴場だ。
昨日は、夜遅かったから、入れなかったが、場所は、わかっている。
食堂の上、2階と3階だ。大ホールの広さが、わかってる以上、こちらも同様に広いのは、明確だ。
どんなお風呂になっているか、とても楽しみだ。
さくっと部屋着に着替え、
部屋を、出るとき、荷物を全て綺麗にしてから出てきた。
今日、出発するだろうから、もう、この部屋を使うことはないだろう。
昨日とを逆に向かって歩き進み、建物に到着した。
食堂は、閑散としていたが、数組の冒険者が、朝ごはんを食べているようだった。
彼等を横目に、2階に上がると、扉がありその先は、脱衣室だった。
食堂と同様に広い脱衣所だ。誰もいないためか、静まり帰っている。
と、思いきや、奥で服を着る音がきこえる。1人はいるのだろう。
迷路みたいなロッカーを抜けて、近づいてみると、パトリシア(リイナのママ)さんだ。
まもなく、服が着終わるところのようだ。
「おはようございます。早いですね」
「おはよう、ひびきちゃん」
ゆったりの服装だが、ふくよかな体系がわかる。
昨日は、緊張のためか、スライムしか見えなかったが、
顔は、リイナより、ジーンに似ている気がする。目が柔らかく、
口元に含む笑みが回りを幸せにしそうな印象を与えてくれる。
リイナが美形なのは、パトリシアさん似なのだろうけど、
耳を含めて、顔の輪郭はパトリシアさんより、人間寄りだ。
外見がエルフのためだろうか、ジーンの方に似ているきがする。
「一緒に冒険した、ジーンさんってしってますか?エルフなんですけど」
「リイナちゃんにもいったけど、知らないわ 」
残念そうに答えている
「そうですか、弓の名手なんです」
「弓というと、私の姉のアメリアも、剣と弓がとても上手で、教えてもらってたわ。
私は、弓が得意ではなかったけど、剣は、そこそこなのよ」
「そうなんですね、見せてもらっても、いいですか? 」
「今度ね、今は、運動を控えてるの。リイナの妹のアンナには、剣を教えたから、
会った時に、見せてもらうといいわ」
「わかりました、王都に行ったときには、見せてもらいます」
僕が服を脱ぎ始めると、パトリシアさんは、出口に向かって歩き始めた。
「あ、そういえば。
リイナちゃんから、靴をもらったんだって。ぷぷぷ。
私で洗っとくから、渡してね。
ごめんなさいね、あの子は、気が回らなくて」
「いえ。ありがとうございます」
僕は、バックから湯気香る靴を手わたした。
「じゃ、ごゆっくり」
彼女は、意味深に語ると浴衣所をでて、階段を下りて行った。
僕は、服を全部脱いで、浴室に向かうのだった。




