第181話 告知の魔法を見てみよう
僕は、事の状態を彼女に話始めた。
「うまくいったみたいみたいです」
「それは、良かったわ。じゃ、使い方を教えるわね」
「大丈夫です。それは、いろいろあって、知ってます。」
僕は、使わなかったバックを、自分のバックにしまうと、
再度取り出してみせた。
「できてるわね。初めてで成功する人なんていないんだけど。
詮索はしないことにするわ。
ちょっと、魔法のバックを貸してもらえる」
僕は、アインバークさんにバックを手渡した。
「ここに文字があると思うけど、
これが、カバンとヒビキさんを結びつけているの。
今度は、冒険証とヒビキさんで、契約を結ぶの。
冒険証とこのカバンを紐づければ、全ての作業は終了となるわ」
「作業は判りましたけど、冒険証とカバンのひも付きは、必要なんですか?」
「冒険証とカバンがなくなった場合は、ヒビキさんだけ、来れば再発行できるようになるわ。
こちらは、簡単ね」
ジーンの時と同じパターンだろうか。
「あなたが仲間と冒険をしていて、お亡くなりなった場合は、
冒険者さんは冒険証だけこちらに持ち込みます。
契約者さんが無くなっていることから、冒険証は契約無効となり、
冒険者の検索が行えなくなります。
ですが、冒険証とカバンを紐づければ、カバンの契約は、
探すことが可能となります」
「やっぱり、聴いても、よくわからないので、
必要ということで、わかりました」
「そういう方もおりますので、
何も考えずに、淡々と作業を進めましょう」
彼女は、何もかかれていないプレートとスクロールを手渡してきて、
再度、契約作業は進んでいった
特に難しいことは何もなく、
言われたとおりに、水晶玉に手をのせたり、
契約の魔法を唱えられたりされたが、半時ほどで解放された。
「これで、全て終了です。冒険証とバックを持って行ってもらって
かまいませんよ」
「やったね、ヒビキさん。
これで、出発準備の半分は、終わったね」
後ろでまっててくれたユキナが声をかけてくれた。
「ありがとう、待たせたね」
「いえいえ。
じゃ、アインバークさん、この書状を渡します、
確認してください」
ユキナはバックから1枚の書状を取り出すと、手渡した。
アインバークさんは、蝋の封印をとくと、光の粒子が輝きだした。
輝き終わるのを確認するろ、中身を開き一読し、溜息をついた。
「召喚状だったわ。昼前に、教会の大司教室に来いって、
書いてあるわ。わざわざ、蝋で封印して、スクロールにしなくたって、
一言、ユキナさんに伝言でいえばよかったのに」
「伝言を聞いたら、向かったんですか?」
僕は、カバンを肩にかけ、とびらに向かい始めた。
「行かないわ。聞いてないってことにして、
だって、忙しいだもん。」
「それを見越して、告知の魔法をスクロールにかけて、
私に手渡されたと思うんですけど」
ユキナさんが苦笑いを浮かべている。
「これで、見たってことがばれたし、
すこし、仕事したら、向かうわ。
じゃ、ヒビキさん、いい旅を!」
彼女は、僕に早口で告げると、デスクに戻って仕事を開始した。
「ありがとうございます。
では、いってきます」
僕は扉をあけると、ユキナと共に部屋をでた。




