第178話 それぞれの目的に向かって旅立とう
教会をでると、別れの挨拶をすることになった。
「スズネとは、挨拶ができなかったけど、
二人とも、お世話になったね。
体を取り戻してからの時間は短かったけど、
とっても、感謝している」
「わたくしは、呪いがかってるときからの
つきあいですわね。
また、美味しい物を一緒にたべたいですわね」
「そうだね、美味しい物をいっぱいたべたね」
懐かしい話を思い出しながら、
握手をし、抱き合った。
リイナとジーンも同じような会話をしながら、最後は、抱き合っている。
「ヒビキさんと離れるのは、少し寂しいよ」
「ぼくもだよ」
ちょっと涙目になっているユキナにも
硬く握手をし抱きしめた。少し痛そうだ。
その後、リイナが、ユキナと会話し、
なきながら、ハグを行っている。
「じゃぁ、三人とも、また会おうね」
そういうと、ユキナは、こちらむかって全力で手をふり、別れの挨拶を行っている。
僕とリイナとジーンは、同じように大きく手をふり、町に中に向かって歩き始めた。
教会に前にいるユキナは、3人の姿がみえなくっても手を振り続けるだろう。
しばらく進むと、
ジーンは、乗合馬車のある通りをみつけると、
むかっていった。
彼女は、軽く手をふって、別れを惜しんだが、それ以上、こちらを振り向くことはなかった。
ジーンの別れを見送り、
僕は、これまでの思い出を振り返った。
覚悟を決めると、
リイナの方を向いた。
リイナは僕の視線に気づくと笑顔を見せた。
リイナの手を強くにぎると、
次の冒険への期待を胸に、
町の中心に向かって、歩きだした。




