第152話 靴の呪いをといてみよう
〈リイナさん、何あそんでるんですか?〉
〈へへへ、呪われちゃった〉
僕は、冷たい口調できくと、
〈靴鑑定してみてよ〉
〈わかった。〉
「鑑定」
<<名前:快速の靴>>
<<種別:靴防具>>
<<ユニークスキル:移動速度ダウン【小】>>
<<価格:???>>
急に鑑定をし始めているので、
二人は、何かあったのか、気になっているようだ。
「ごめん、のろわれちゃった」
二人は、呆れているようだ。
「もう、りっちゃん、何しているの」
そういうと、ユキナさんは、呪文と唱え始めた。
「解呪」
靴は、光輝いた。
<<足防具の呪いは、解呪されました>>
<<足防具のユニークスキルが、移動速度ダウン【小】→移動速度アップ【小】にかわります。>>
彼女の努力は、ここで報われた。
「よかったね、簡単な呪いで。」
「ありがと、ゆっちゃん。おかげで、呪いも解けたし、
移動速度も上がった」
と、喜んでる。
町にはいるそうそう、イベントが盛りだくさんだね。
〈もう二度と鑑定前のものを、装備しちゃだめだよ〉
〈なるべく、気をつけるわ〉
僕は彼女にそう告げるが、
彼女は、反省の色がまったく見えてなかった。
そんなこんなで、愉快なイベントもおわり、
町の中心のダンジョンへと向かっていく、三人。
〈まわりは、店がいっぱり乱立してるね〉
〈そうね、他の町と違ってバザーがないのよ。
住んでる人が少なかったりするから、
ちょっと特殊だと思うわ〉
〈そのぶん、冒険者が多くて、割合が増してるんだね。〉
会話を少ししている間に、商店街をぬけてしまった。
その先のダンジョンの前は、人がひしめき合ってた。
「あいかわらず、混雑してるね」
「まったく、ここは、前と変わってないわね。
ジーン、遅れずについてきてね、
はぐれると、見失っちゃうわよ。
「わかりましたですわ」
そういうと、三人は、一人ずつ手をつないで、1列になって、
前に進んでいく。
リイナは、一つの列を見つけると、
並び始めた。
「この分だと、半時しないで、
ダンジョンにいけるね」
「そうね、今は、昼時を過ぎてるのに、
列は、そこそこいるわね」
「ここは、なんですの?
ダンジョンには、潜らないですの?」
不思議そうに、ユキナの後ろに並んでいるジーンが質問した。
「これは、魔法陣を使うための、列なのよ。
ここから、前に訪れたことのある、下層の魔法陣に移動できるの。
一定の階層ごとに、セキュリティエリアがあって、そこに魔法陣が設置されているの。」
反対側の奥にある魔法陣を指さすと、
「それにね、あっちの魔法陣は、
ダンジョンから、戻ってくるときに、使う魔法陣なのよ」
時折魔法陣が光り輝くと、
冒険者パーティが出てきてるのを確認できる。
喜んでるパーティもあれば、悲しげなパーティもあり、
さまざまな人間模様がみえる。




