第15話 自然現象には従おう
僕は、目が覚めた。
すっきりだ、とても腹が減ってる。
とはいえ、?日前の時とは違って、
食事もきっと貰えるだろうし、
家の中だから、安心感もある。
わんこもゴールデンレトリーバーみたいでかわいい。
世話をしてくれたお姉さんもかわいいし、
ご飯をもらいにいこう。
〈ヒビキ、あなた、あつかましいわよ〉
どうやら、また、心の声がだだもれだったようだ。
〈おはよう、リイナ。
どうやら、何とか生き延びたみたいだね〉
〈おはよう。お姉さんに、感謝しないといけないわね〉
僕は、ゆっくりと立ち上がり、
ドアに向かって歩き始めた。
〈リイナ、お姉さん
どこにいるか探してくれない〉
〈わかったわ〉
町の便利屋さんは、助かる。
そんなに体力も回復しきってるわけではないし、
一家に一台は、ほしいよね。
ドアを開けてみると、そこは、居間だった。
二人掛けぐらいのテーブルと
二脚の椅子があり、
奥には暖炉、隣の部屋は、台所かな。
しまっている扉が一つあるけど、
あっちがトイレとかお風呂とかがあるのかな
暖炉の前には、ロッキングチェアがあった。
布がかかっているところを見ると、
ベッドを譲ってくれて
こっちで、お姉さんは、眠ったんだと思う。
家に、人の気配がないところを見ると
仕事とか、用事で外にでているのかな。
〈おねえさん、いた?〉
〈遠くの方で、羊の世話をしているわね〉
〈玄関を今出るから、誘導してくれる〉
〈わかったわ、すぐ戻るわ〉
僕は、玄関に向かって歩き、
ドアを開けた。
久しぶりにみた風景は、
日差しがあたたかく、風がやわらかだった。
牧草は生い茂り、生きている実感がわいた。
そして、お腹がなった。




