第146話 言葉にだして整理してみよう
苦々しくリイナのところに戻ると、会話が行われていた。
「ユキナを、またなくて、よろしいですの?」
「まぁ、何とかなるでしょ。
今は、急いで、準備して、
ダンジョンに向かわなきゃ、いけないわ。
確認したいことがあるの」
そういうと、ジーンの方を振り向いた。
「ジーン、お願い、
付き合ってくれる?」
「さて、どうしたものかしら」
どうやら、思う所があるようで、
頭を片手につけて考えてるようだが、
結局、諦めたようだ。
「とりあえず、クエスト依頼であった、ヒビキの体を見つける。
聖都まで、連れていく
というのは、完了したでよいのかしら?」
「そうね、完了でいいわ」
彼女の中では、ミッションは終わったようで、
今後をどうするか、話ながら決めていくみたいだ。
リイナは、話をきいて対応するようだ。
「わたくしとしては、
この場で、クエスト報酬をもらって、
解散でもよろしいのですけれど・・・
中途半端な感じで、心苦しいですわね。
わたくしが、一緒にいるメリットはありますの?」
ジーンは、自問自答をし、
自分でも答えがでなkったことを聞いているようだ。
「そうねぇ。
お金には興味がなさそうだし。
たとえば、
体を取り戻した、ヒビキと話すことができるわ。
この後、魔王や勇者と出会う可能性があるわね。
あと一つあるとしたら、
この後の展開がどうなるか、
見届けることができるってぐらいね」
どうやら、リイナも、何がジーンの興味を
そそることができるか、思案しながら、
話を進めているようだ。
「なるほどですわ。
どれも、一つでは心を揺さぶれないですわね。
魔王か勇者か判りませんが、退治して
ヒビキの体を取り戻す、
ってことで、一通りの達成感が得られる・・・・」
そう小声で呟くと、一時考えて結論に達したようだ。
「わかりましたですわ。
ヒビキが体をとりもどすまで、
お付き合いしますわ。
そういったクエストの完了と思いますわ。
一人だけ残すのも、なんだか悪い気がしてたのですわ。」
「ありがとう、ジーン。
心強いわ!」
そういうと、二人は、がっしりと握手を交わした。
「ところでですわ、本当に、勇者とユキナを
待たなくてよろしいんですの?」
「勇者が戻ってくる前に、
ダンジョンにいって、魔王が勇者になっているか
大至急確認が、必要なの。
もし、すぅちゃんが、魔王と入れ替わってたら
早く助けてあげたいの」
「気持ちは、わかりましたわ。
もし、なってなくて、魔王のままダンジョンにいましたら、
どうするんですの?」
「そのときは・・・・
今度こそ、退治するまでよ!」
その表情は、覚悟をきめている表情に見える。
無計画だな。
とりあえず、わかったことは、
僕は、魔王と対峙したくないってことで
しばらくは、リイナに体をまかせたいって
ことだけだ!




