第142話 二日酔いで辛いときは時間が解決するまで寝てみよう
何度か酔っぱらいから呼ばれるが、
返答をしないようにした。
相手にするときっと負けだ。
負けてもいいのかも知れない
きっといいようにされるだけだ、いいことはない。
いい思いはするかもしれない。
思わず、さっきの光景を思い出してしまう。
邪念を振り払い、浸透めっきょくをしようおっぱい。
遠くの町をながめて、気をまぎらわそうおっぱい。
無理だ
しばらくは、駄目かもしれない。
目に焼き付いた光景を脳裏に焼き付ける
仕事に集中しよう。
そんな思いとはうらはらに、
焼き付ける前に、僕の意識は
なくなっていった。
〈おはよう、ヒビキ〉
〈おはよ・・〉
うぅっぷ、気持ち悪い、どうやら朝を迎えたようだ。
そして、頭が痛い。
返事も辛い感じだ。
僕は、目をあけず、体を休めることにする。
静かに目をつむると、少し眠ったようだ。
〈おはよう、リイナ〉
〈おはよ・・・・気持ちわるいわ〉
どうやら、少し眠ったことによって、入れ替わったようだ。
〈ごめん、リイナ。
横になったら、また、変わったみたいだ。〉
〈いいわ、指輪をはめたら、良くなると思うから〉
そういうと、バックから、指輪を取り出してつけた。
さっきは、気持ち悪くて、気づかなかったが、
ベッドの中には、
ユキナさんが下着姿でいた。
どうやら、同じベッドで川の字になって、寝ていたようだ。
キングサイズ以上の大きさのためか、二人で寝ても、まだ、余裕があった。
この部屋には、エキストラベッドもないから、
昔から何度か、同じベッドで寝ているんだろう。
大分体調を取り戻したようだ、
いつもの調子に戻っている。
〈ゆっちゃん、朝よ。〉
ほっぺたを指で指してたかと思ったら、
優しく、つねり始めた。
ほっぺたは、とても柔らかそうだ。
「うぅ、りっちゃん、おはよぅ。
なんか、気持ち悪い」
声の返事があるが、
立ち上がる気配がない。
先ほどつけた指輪をはずし、
ユキナさんに付け替えた。
しばらくすると、
ユキナさんも、復活し、
「りっちゃん、おはよー。
昨日は、全然おぼえてないや~」
一回頭をひねると、
「あれ、今日は、ヒビキちゃんだっけ?
りっちゃんに思えたのは、なんでだろう」
「二度寝したせいで、
今日も、わたしになったわ」
「そっか、勘違いじゃなかった。
あたってて、よかった」
二人は、荷物をもって、2階にある食堂に向かった。
すでに、ジーンは、食堂におり、
ワインを嗜んでいた




