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第12話 報告は早く言うようにしよう
軽く考えてたのかもしれない、
食べ物なんか直ぐに見つかるだろうと。
果物は、時期によっては、見つからないかなとか
思ってたけど、まさか、キノコがみつからないとか。
毒キノコだって、いいじゃない。
駄目だけど。
何かみつけてから、戻りたかったけど、
発見することができなかった。
〈そろそろ、出発するわよ〉
〈は~い、すぐ戻るよ。
ごめんね、一生懸命探したけど、
何も見つからなかったよ。〉
悪い報告は、後になるほど、いいづらいし、
正面きっても、いいづらいから、戻る前に言っておくことにした。
〈まぁ、いいわ。あなたのせいじゃないし、
さっきは、きつい言い方して、ごめんね。
何かみつけたら、教えてね〉
〈うん、わかった。絶対、何かみつけるよ!〉
〈ふふふ、期待してるわ〉
どうやら、休憩したせいで、
少し落ち着いたみたいだ、物腰が柔らかくなった。
僕は、急いで彼女の下に戻った。
〈一応言っておくけど、最後のパンたべちゃった。ごめんね。
あまりにお腹が空いて〉
〈あ、うん、空いてたなら、仕方ないよ〉
機嫌がなおった理由がわかったが、
今後機嫌が悪くなる未来が分かり
ぼくは、涙目になった。




