第112話 高級品をためしてみよう
魔法の布を取り出すひろげてみると、
材質や性能は、高級品のときに聞いていることから、
大差はなかった。
触っていなかったから、
気付かなかったが、表は、すべすべしており、
裏は、細かく柔らかい毛がびっしりあって暖かい。
触感は、さらさらしているんだから、不思議だ。
ただし、どういった毛なのかは、半透明化しているため、判らない。
表からは、完全に後ろと同化しているため、当然わからない。
判らないことはほおっておき、
羽織ってみると、
温度調整ができているみたいで、
熱くなりすぎず、快適な温度に合わせてくれる。
丸めると袋状にすることが安易になる仕組みもあった。
体に合わせたのは、寝袋したときに、体にフィットするためなのか。
寝袋で使おうとすると、
顔部分を覆うように仕組みがあり、
通気性もわるくなく、
息苦しくならないような考慮もされている。
地べたにおいても、
汚れがつかないし、
意図的に汚れがつけても、
時間と共に綺麗になって行く、自動清掃機能もついてる。
さらに、傷がついても、補修もされていく。
今までの中で、一番画期的だ。
後は、この布が食べることができれば
自動でもどって行くことで、
ここで一生をむかえることが可能だ。
そんな、もったいないことはためせないな、流石に。
「ヒビキ、食べると甘い感じですわ。
試してみるといいですわ。」
はやくも、ジーンは、食べてみたっぽい。
「食べた分は、元にもどってるの?」
「直ぐには、戻らないわ、欠陥品ね、あとで、替えてもらいましょ」
食べることはせずに
早めに睡眠にした。
その後も、となりで、きゃっきゃっきゃっきゃ言ってたようだが、
あいつは、一日で、壊すつもりだろうか。




