第103話 ジーンの服装をみてみよう
計画も立てたので、
朝ごはんはさっさと切り上げて、出発の準備を始めた。
といっても、
もともと準備は、昨日のうちにリイナがしてくれていたので、
バックを持つだけだ。
すぐにバックをもって、寝室からでると、
ミカンちゃんがドアの前で待っていた。
「〈実は、クロムさんから、引き継ぐときに
昨日の話を聞いていて、
『あなたは知らない事にして、今日を過ごしなさい』
って言われていたんです。
隠してて、ごめんなさい』
頭を下げた。
朝市で説明をしたのを気にしていたようだ。
「いいよ、気にしなくて。
気をとりなおして、教会に向かおう」
僕は、頭をあげさせると、頭をポンと撫でた後、笑顔で返した。
「お待たせしましたですわね」
僕が使っていた寝室とは、別の寝室からジーンが出てきた。
先ほどのラフな格好から、冒険者用に着替えなおしてある。
背中には、カーキ色のマント、マントにローブがついているポンチョみたいだ。
頭に羽飾りのサークレット。
濃い緑色の服には、所々、皮当てが付いている。
マントの中には、弓と矢筒を背負っている
腰の後ろには、短めのナイフがあり、ベルトで支えているようだ。
肩からかけたバックをかけているのは、魔法のバックかな。
皮の手袋にも、サークレットと同じ羽飾りがあり、
何かしらのスキルがついていそうだ。
ブーツにも羽飾りがある。
どうやら、羽飾りが同一の一式揃った装備のようだ。
「じゃぁ、行こうか」
「「はい」」
僕の掛け声とともに、ミカンちゃんを先頭にして、
ロビーへと向かった。
ロビーでは、食事の後で会話したのか、話とおっていた。
ミカンちゃんの会釈ひとつだけで、全てが完結していた。
ホテルを出るときは、
以前にでかけた時よりも、大人数でのお送りになっている。
「なんだか、恐縮するね」
「リイナさん宛に、オリビア様や、クロムさん、シャーロット様まで、
来てるんですから、よほどすごい人だと察したんだと思いますよ。
気にせず、堂々と、出発しましょう!」
一番堂々としてるのが、先陣をきってるミカンちゃんなのだが。
みかんちゃんは、目の前をでて、
右にまがり、奥にある教会をめざして、歩き始めた。
教会は、一昨日のように
一般市民の方たちがおり、
たまに、冒険者さんをみるぐらいだった。
朝早いこともあって、一昨日よりはまばらだった。
すんなり、教会に入りことができ、クロムさんが待つであろう個室に向かった。
しかし、一昨日にはなかった、シスターさんの行列ができていた。
昨日、クロムさんが、こっちを優先にしたせいなのかな。
少し申し訳ない気になった。
個室の前にいた、シスターさんを横目に、
ミカンちゃんは、割り込んでいった。
中に入るとクロムさんは、対応を行っていた、が、
部屋の中ですこしまったが、すぐにシスターさんは、一礼するとでていった。




