第五章『それでも僕はやってない』
サブタイトル今まで一単語ぐらいです構成してたんですが、この話については表せなかったです。
ちなみに、今回の話、注意事項があります。
今回、微エロです。気になる程ではありませんが、苦手な人は注意。
俺が目を開けるとそこには十何年間見続けてきた汚い天井があった。
そして俺が横になっていた場所は、お世辞にも寝心地が非常に良いとは言えないどこにでもある普通のベッド。そしてそのベッドの端には、いつもの様に目覚まし時計の野郎がしっかりと陣取っていた。
「俺の…部屋?」
…そう。俺の部屋だった。
目覚まし時計を確認したら時刻は4:00を示していた。窓から見える外の暗さから考えて午前の方だろう。普通の時の俺ならまだ夢の中にいる時間だ。
でも何故だか俺の目は、ものすごくさえていた。
と、ここでふと思う。
…俺いつここに帰ってきたんだろうか……。
ここまで帰ってきた記憶が全くない。その代わり…あの世界の記憶は今までにないほどはっきりと覚えていた。
……そんな事を考えていたから隣りの違和感に全く気付かなかったんだな。俺は。
「……ん?」
俺は左隣に妙な違和感を感じた。時々何かが隣でモゾモゾと動いている。
左手にも、温く柔らかい感触がある。
何だ?気持ち悪いなと思いながらも一応確認してみる。
俺はベッドの壁側の方に首を向けた。
「…………………………え?」
急いで首を反対方向へ向き直らせる。
……え?何で?どういう状況だ?
いや、落ち着け。さっきのはきっと只の見間違いだ。そうに決まってる。
いや、見間違いだったとしても色々問題はあるが……。それでも見間違えだ。うん。
俺は恐る恐る首をもう一度そちらに向ける。
瞬間。俺はさっきのが見間違いでないことを悟った。
……俺の視線の先で雨宮が静かに寝息を立てて眠っていた。
しかも掛け布団から少しだけ見えている肩と左手の感触から考えて………生まれた時の姿。……つまり、全裸。
「な……なっ……なっ!?」
コレハ、イッタイ、ドウイウ、コトダ?
いや、まず落ち着こう。まずは冷静に何でこんなことになっているのかを考えてみよう。
まず、ここまでの経由から推測してみよう。
俺の記憶では、あのやっぱり夢だとしか思えない一連の出来ごとの後、あの樹(こっちの漢字の方が正しく表していると思う。)によって元の世界に帰ってきた。ここまでは覚えている。
そして、気が付いたら自分の部屋で寝ていた。うん。こういう感じだ。
だが、ここで疑問が出て来る。こうなったら一つずつ解決していこう。
疑問1[何故俺は自分の部屋で寝ていた?]
これは多分樹がテレポートさせる時に、気を利かせて俺の部屋へ送ったのだろう。そう考えるのが自然だな。
おぉ。一つ目の疑問、スピード解決!次の疑問に移ろう。
疑問2[何故雨宮も一緒に居るんだ?]
う~ん。これも多分、樹が送る時、雨宮も一緒に送ったと考えるのが自然か。
そういえば、俺が送られる時に雨宮にも光が指してた気がする。なるほど。
では、最後の疑問だ。
疑問3[何故俺と雨宮は全裸なんだ?]
……………あれ?
………えーと…。何だか変な単語が入ってたぞ?やり直しだっ!テイク2だ。
疑問3[何故俺と雨宮は全裸なんだ?]
…………………………。
……掛け布団を軽く挙げて自分の姿を確認。(雨宮の方は極力見ないように。)
……………………………………………………。
拝啓。命の恩人のお姉さん。俺彼女が出来る前に何だか凄い事になってます。
い、いや待て。別に俺は変な事してない。うん。これ絶対!……多分。
服装は問題だけど、ただ寝てただけ。そう!寝てただけだ。
寝てるだけなら、よく茜とも寝てたし!
……………いや、何で俺、茜と寝てるって普通に言ってるんだ?
あぁ……。何だかどんどん墓穴を掘ってる気がする。
………取り敢えず、服着よう。
はい。後書きです。
この話、やって良かったのでしょうか?
書いた後、物凄い罪悪感的な物が………orz
う~ん。燕のキャラ完全崩壊してきました。
そっちの方が扱いやすいから良いんですけど。何かな……。
ちなみに、この展開は某友達の強いリクエストからです。
『こういう作品ではお色気話も入れていった方が良い!』と断言されてなくなく書きました。
…くそぅ。今回だけだからな!