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森神-morigami-  作者: 遊部
5/10

第四章『非日常からの使者』

あぁ・・・。ずるずる行って2か月ぶり・・・。

月一更新はやっぱり無理だorz

言い訳は後書きに記載

とりあえず時刻を確認しようと携帯を取り出す。


「10:30…。こんな時間か」


 ついでに親に連絡を取ろうとしたが、案の定圏外だった。


「…ちっ!何なんだよここは」


 俺は苦虫をかみしめたような顔をしながらそう呟いた。


「ほっほっほ!かなり困惑してるようじゃの」


 突然背後から声が聞こえたので俺はビックリして反射的に振り返った。



 …しかし、そこには何も居なかった。


 ただ大きな木が立っているだけだった。


「どこから聞こえてくるんだ…?」


「ここじゃよ。こーこ」


 また声がした。俺の向いている方向からだ。


 しかし、そこにはやっぱり木だけ。


 ……ん?前にもこんな経験があったな。


 雨宮と中学の屋上で一緒だった時も、俺と雨宮と木だけがある中で、雨宮と俺以外の声が聞こえた。その時は…。


「まさか…」


「ようやく気付いたようじゃのう」


 俺の予想は見事に的中した…しちゃったよ。


 その大きな木には口(のような穴)と、細い目(のような跡)があった。そして、その口が発する言葉と同調し開閉している。


 つまりこの木が喋っていた。…もう何が何だかさっぱりだぜ……。


 起きてみたら学校の屋上じゃなくて訳の分からんところにいるし、目の前で大きな木が喋ってるし…。


 ん?もしかしてこれは夢か?


 そーか!夢だからこんな変なことが起きてるのか!あー納得。良かったぜ。


「何だ。夢か〜」


「夢などではない!」


 待てーい!今俺がたどり着いた一般的な結論を全面否定するなよ!


 いやいや、待て。この木がただ言ってるだけかも知れない。一応確かめてみよう。


 まず、手を頬に当てて、そして……思いっきりつねる!


「痛ってえぇーー!」


 …痛い。夢だと思ったからマジでつねったし…。まぁ……つまりだ。


「これは夢じゃないってことか…」


 認めたくないけど。


「じゃから最初からそう言ってるではないか」



 でも、それじゃあこれは一体どういうことなんだ?……って、俺が考えても分かる訳がない。


 これに聞いてみるか…。


「これは一体どういう事なんだ?」


 俺がこの質問をした瞬間、木は待ってましたと言わんばかりに答え始めた。


「ここはプラントワールドと呼ばれる世界。お前はワシの力でここに呼ばれたのじゃ」



「……は?」


 何を言ってるんだ、この木は…。


 プラントワールド?力?何を言ってるのか全く分からん…。


「…あの、言ってる意味が全く分かんないんですけど」


 正直な感想を言ってみた。というか、誰でもこう言うだろ?な?


「……」


 …え?何で黙ってるの?いや、木は普通何も言わないけど…。でも、このタイミングで黙るなよ!!


「お主…。今分からないと言ったか?」


「…はい。全然言っていた意味が分かりません」


 何しろ俺は一般的な男子高校生(の予定)なんだ。一般常識で考えたら分からないことを素直に信じられるわけがないでしょうが。


 …気が動転してキャラが変わってる感じはするけど……。


「そうか分からんか……では」


 ん?


「分かれ!!」


 はい!?分かるかー!何それ!?分かんないって言ってるじゃん!?何なの?もっと意味が分からんよ!分かんないって言ってるのに、何いきなり声張り上げて「分かれ!」とか。


 だめだ…頭が痛くなってきた…。


「簡単に言ってやると、ここはお主が知っている世界とは別の世界だということじゃよ」


 なるほど。異世界か……。


 いや、十分意味分かんないけどね?これ以上このくだりで話しても意味ないから一万歩譲って分かったとしよう。


 で、俺が一番気になってるのは、


「何で俺がその異世界にいるわけ?」


 これだ。全く分かんねぇ。


「それはワシがここに呼んだからじゃ」


「そうですか。あなたが呼んだんですか。………何で?」


 ホントに何でだ。呼ばれる理由が全く分からん。


「あぁ、そのことに関しては彼女に聞いた方がいいぞ」


 木はそういうと誰かをこっちに呼んだ。


 すると隠れていたのか一人の人間が木陰からこっちへ向かって来た。


 木が彼女と呼んでたから女性なのだろう。暗くてシルエットぐらいしか見えないが、背丈は俺と同じか俺より小さいくらいだ。その人はどんどんこちらに向かってくる。


 ってか、隠れてるにしても、もっと近くに隠れろよ。隠れていた場所は俺が居るところから150mほど離れたところ。何故そんなに離れて隠れるんだよ。



 そして、ついに顔以外は見える位に近づいたところまでやってきた。


 …ん?どこかで見たような。


 そう思った刹那、彼女の顔が見えた。そして、あぁ、やっぱりな。と思った。


 よく考えればこいつしかいないんだ。


 ここは夢で見た光景と同じ。…ただ一点を除いて。


 その一点が今こっちに向かってきている。



「…雨宮」


 あの卒業式の夜、屋上にいた女の子。


 謎の能力を使い動く木を追い払った女の子。


 俺の夢とこの場の違いの一点の女の子。



 そして…俺のクラスメイトの女の子。



 雨宮美鈴がそこにいた。




「雨宮…。お前は俺が何故ここに来ているのかを知っているんだな?」


 そう言うと雨宮は軽く頷き、そして話し始めた。


「あなたがここに来ているのは私が頼んだから。あなたは、彼女の予言通り私とあの屋上で会った。あなたはこの世界の救世主。だからここに呼ばれた」


 ……はい?


 何だかいきなり凄いこと言われた。それに、必要最低限の言葉しか言ってないから、話が断片すぎて全く理解できませんよ…。


 しかも、雨宮。これ言い終えたら、もう言うことがないって感じで黙ってるし。表情とか変わらないし、聞きにくい…。とりあえず、自分でちょっと整理してみようか。


 まず、俺がここにいるのは雨宮が頼んだかららしい。そんで、その理由って言うのが、あの卒業式の夜、雨宮に会って、言っても絶対に信じてもらえないような体験をしたから…なのか?


 あぁ、俺はあの時非日常に関わってしまってたんだな…。


 まぁそれはともかくとして、そのことが誰かに予言されていたと。


 …いや、予言とか信じてないけど、今の状況それどころの話じゃなくなってきてるからスルーで。俺、異世界来ちゃってるらしいし。目の前では木が話してたし。


 で、雨宮はその後こう言った。



『あなたはこの世界の救世主』



 この言葉から察するに、その予言の内容って言うのは、『卒業式の夜に屋上でお前が会う者はこの世界を救う救世主である』こんな感じか?



………………え?


「………」


「お、俺が…救世主?」


「そう」


 …あのー。すいません。これはどこのラノベの設定でしょうか?今時電〇文庫でもこんな超展開ないっすよ?


 俺が救世主!?Why?なぜ?俺は何度も言ってるが、極々一般的な普通の高校生(予定)だ。学力、運動、etc…すべて取っても飛び出たところなんて無い高校入りたての1年生です!


 救世主によく有りがちな、過去に他の人と違うような経験をしたことも……まぁ、無いこともないけど…。


 いいや、もう何か疲れた!なるようになればいいよ!もう風の向くまま流れに身を任せるわ!そうしないと俺の頭がヤバいっす!



 まぁ何だか知らないけど、とにかく俺はこの世界の救世主だとか。


 よく分かんないけど……。ホントになんでだか分からないけど、言いたいことは分かった。


「なるほど。何となくだけど状況は把握できた」


「そう」


 やっぱり雨宮喋らないなぁ。さっきから必要最低限の言葉しか発してない。


 そう考えると、今まででこいつが一番長く話してたのって、さっきの状況説明の話なんじゃないか?


 まぁ、俺は雨宮と知り合ってそんなに経ってないからあくまで俺の知っている時の話だがな。



 …でも何だかとりあえず、もう何だかお腹いっぱいです。


 あぁ…帰りたいな。今なんだか無性に幼馴染の笑顔が見たくなってきたよ。



 …と、ここで聞いておかないといけない話があった。


「俺はどうやったらこの世界から帰れるんだ?」


 この返答によっては俺、絶望して泣くかもしれん。


 その質問には、木が答えてくれた。


「あぁ、もう帰れるぞ?今回はこの状況について、お主に知っておいてほしかったのが目的じゃしな」


「そうですよね…。そんな簡単に帰れるわけ……え?帰れるの?」


 え?帰れるの!?帰れるのかよ!やけにあっさりと言ったから逆にビックリだ!


「あぁ、帰れる。今から帰してやろう」


 でもそっか。帰れるのかー。いやぁ、良かった良かった。帰れなかったら朝まで泣くところだった。…でも、今回はって言ってるんだよねー。また来るんだよねー…。


「あぁそれと、」


 ん?まだ何かあるんですかね?


「ここで起こったことは、こっちの世界の事を知らない向こうの世界の人間に話すんじゃないぞ?お主死ぬかも知れないから」



……………………えぇえぇぇぇえぇえっっ!?


 何それ!怖いわ!え?この世界で起きたこと話すと死ぬかも知れないの俺?いや話す気はなかったけど、怖いよ!


「わ、分かりました」


 俺今めっちゃ顔引きつってます。結構無理して平気な顔みたいな感じにしてるけど、引きつってます。だってさ、死ぬ可能性突き付けられてるんだよ?怖いよ!俺だってまだ未練ありまくりなんですよ。


「よし。では行くぞ」


 木がそう言った刹那、眩しいくらいの光に包まれ、そして……



 俺は意識を失った。


はい。あとがきです。

前書きにも書きましたが言い訳させてもらいます。


・・・正直、木とのやり取りが…。

木、扱いづらいです。

書いてると率先的にボケてくるんです。

だらだら書いてたらボケと突っ込みが永遠と続いてしまって、全く話が進まないし、動かないし・・・。

と、書いては消しを繰り返しましたら、ごらんの有様でございます。

まぁ、でも一応出してみました。

実はここから、ほぼノープランなんですね・・・。(ぇ

いや、考えてるんですが、道が3つほどあってどれを選べばいいのか・・・。


・・・一ヶ月後までには決めて書きます。


しかし…主人公ふつうの高校生(予定)には見えなくなってきました。

というか、作者がふつうの高校生じゃないので…orz

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