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柒(しち)-罪の面-  作者: A8
7/8

6面

01レヴィ「ルシファー…やっぱり君か…」

02蛇丸「なあに?レヴィアタン。」

03レヴィ「傲慢と暴食の戦い、勝ったのは傲慢だったよ、蛇の面」

04蛇丸「そう。…向こうは傲慢、暴食、強欲、憤怒を持ってるってことよね」

05レヴィ「そうだね。」

06蛇丸「それでどの面にも喰われてないなんて、どれだけ欲深いのかしら…」

07レヴィ「それを君が言うの?君だって怠惰、色欲、嫉妬の3つを重ねてもピンピンしてるじゃない」

08蛇丸「やだ、アタシは運がいいだけよ」

09レヴィ「そんなわけないでしょ、ラッキーで済むものじゃない」

10蛇丸「ふふ、そうね。…今回ばかりは、そうはいかないかもしれないわね」


11ルシ「………獅の面。」

12獅音「……………」

13ルシ「大丈夫か、獅の面。……(独り言)一気に重ねやがって…死んでも知らねぇぞ……。」

14獅音「ルシ…ファ………」

15ルシ「ああ?生きてたか。一度に4つの欲を重ねた奴なんて俺ですら知らねえからな、死んだかと思っ…た…」

16ベリ「ルシファー、…久しいな」

17ルシ「……ベリアル。なんでお前が」

18ベリ「っは、なんでじゃねえだろ。お前らがそうさせたんだろうが」

19獅音「な…ん……身体が…うまく…」

20ベリ「無理に動かせば身体ちぎれんぞ人の子。お前の体を借りてるぜ。…今はな?」

21獅音「……別の……あく…ま…?」

22ベリ「ぶは!!その他扱いかよ!はじめまして人の子、俺の名は……ベリアルだ。」


ナレ「傲慢、憤怒、怠惰、色欲、強欲、暴食、嫉妬。人間を死に至らせる7つの罪として、見做されてきた欲望や感情を指す。

これらの大罪と比肩する悪魔は獣の半面を創り出し、銘銘めいめい罪の力を込めた。


集められた7名の人間は自らの顔を晒すことも名を明かすことも許されない。

力を得る。故に血を流す。

そのざれを悪魔はしちと喚ぶ。」


ベリ「しち。六の面、戯れの終焉」



23獅音「ベリ…アル……?ど…して…僕の身体を…」

24ベリ「難しい質問だ、それに応えようと思うと随分と長い時間がかかる。人の子が命を574回ほど繋ぐ時間がな。いや、619回くらいか……?まあどうでもいいがそれを一言にまとめると、復活だ。」

25獅音「ふっ……かつ……」

26ベリ「復活、分かるだろ?リボーンだリボーン。この発音で合ってるか?人の子の言葉はややこしいんだよなぁ。」

27ルシ「ベリアル、お前確かあいつらに」

28ベリ「そーそー、危うく消滅するとこだった。おい、俺はお前の弟みたいなもんだろルシファー。もっと再会を喜べよ。…(ルシファーの肩を抱きながら耳元で)俺のことが好きで、堕天使ベリアルを名乗ってたんだろ…?」

29ルシ「(肩に置かれた腕を払いながら)死んだと思っていたからアイツらと口にしていただけだ。お前のその邪悪だけは認めていたからな」

30ベリ「(ニヤリとしながら)お兄ちゃんに褒めてもらえるとは嬉しいねえ!…で、七つの大罪をひとつに集めるなんてまるで俺のすることだが。…俺の玩具で何をしていたんだルシファー?」

31ルシ「ただの暇つぶしだ、まさかお前の復活を手伝っちまうとは思ってなかったけどな?」

32ベリ「そうか、お前の暇つぶしになったのならそりゃあイイ!(ワクワクしているように)残りは一体どこにある?」

33ルシ「レヴィアタンが持ってる」

34ベリ「レヴィアタン、あの弱っちぃ蛇か!(少し笑いながら)懐かしい名前だぜ!そういやあの頭の硬ぇサタンはどうした?俺たちは4人でひとつだったろ!」

35ルシ「サタンは俺と賭けて負けた。お前は気に入ってたみてーだが俺は合わねーんだよ。」

36ベリ「そうか残念だあ、このゲームとやらが終われば冷やかしにいってやるとするか。……さて。」


突然蛇丸とレヴィアタンの前にベリアル&獅音、ルシファーが現れる


40蛇丸「ッな?!?!」

41ベリ「よ、レヴィアタン。それ返してくんね?」

42レヴィ「その声はベ…ベリアル…?!どうして君が…!!獅の面の身体で何してるの?!」

43獅音「…蛇…のめ…ん…?」

44蛇丸「獅の面……あなた……」

45ベリ「獅の面?ああ器のことか。……百獣の王も堕天の王には適わねぇってことよ。これは人の子如きが使っていいもんじゃねーの。俺が作ったものは俺にしか扱えねえ。ちょっとずつ分けてやってんだから人の子もそれで満足すりゃあいいのによ。」

46ルシ「いいだろ別に、面白ぇんだから」

47レヴィ「ルシファー!」

48ベリ「まあな!確かに面白い。俺が半分入ってるってのに、まだ自己を失ってない。中々の逸材だ、褒めてやるよ人の子…あー、シノメン…だっけ?なにか言いたいことはあるか?」

49獅音「………め…ん……わ…た……」

50蛇丸「あなた…この状態でまだ…」

51ベリ「ぶははは!!!傑作だ!!まだ面を奪おうとしてやがる!!見事な欲深さだ!!よし、お前を堕天にしてやろう…」

52レヴィ「まずい…っ!」

53ルシ「待……」

54蛇丸「待ちなさい。」

55ベリ「あん?……ああそうか、残りはお前が持ってるんだな?」

56蛇丸「そうよ。これは人の子同士の奪い合いなの。最後までやらせてちょうだい」

57レヴィ「蛇の面なにを」

58ベリ「へえ、変なやつかと思ったが、お前もなかなか面白いな。半分俺のコイツに勝つ可能性が、少しでもあると思ってるところがクソ笑えるぜ。」

59蛇丸「どうせ結果が決まってるなら、やるだけやってみてもいいでしょ?」

60ベリ「いいね、気に入った。ハンデとして俺は何もしないで居てやるよ。攻撃できるのはお前だけだ。」

61ルシ「ベリアル付き合うな。ただの人の子だ」

62ベリ「堕天、よりはマシだろ?」

63ルシ「…ぐ…っ…」

64蛇丸「ありがとう。それじゃ……、インウィデア・シン!」

65レヴィ「蛇の面やめろ!無駄だ!あれは堕天使ベリアル…ルシファーに次いで神によって作られた地獄の門…!あれを叩けば全ての均衡が保てなくなる…!」

66ベリ「全くひどい言い様だ。何にも間違っちゃいねーがな」

67蛇丸「要は…叩かなければいいんでしょ…?はぁあああ!!」

鞭が獅音の身体に巻き付く

68ベリ「おいおい、鞭で絞め殺す気か知らねえが、俺はいつでも抜け出せるんだぞ?先に死ぬのは器の方だしなあ。」

69獅音「……蛇…のめ……」

70蛇丸「嫉妬ってね、私になくて誰かにあるものを欲しがることなの。欲しくて欲しくて……そしていつか、真似をするようになるのよ……こちらに来なさい…ベリアル……」

71ベリ「ん…?!ぐ…!!!」

獅音の身体から引きずりだされるベリアル

地面に倒れる獅音


72蛇丸「…あらいい男、悪魔じゃ無ければ、ね…倒れた獅の面はちゃんと生きてるのかしら」

73ベリ「どーも。一応生きてるぜ、時間の問題かもしれねーが。で、俺を器から引きずり出して、それで終わりか?」

74蛇丸「アタシの身体をあげるわ、ベリアル」

75レヴィ「蛇の面!」

76ベリ「んー入るなら暖かくて柔らかい女の子がいいんだけど、(少し笑いながら)ッてのは冗談でまぁ、お前の身体も動きやすそうだしノッてやるよ。」

77レヴィ「やめ…!!」

78蛇丸「レヴィアタンいいのよ。……さ、はやく。」

89ベリ「急かすなよ、優しくしてやるって言ってんだから」

ベリアルが蛇丸の身体を奪う

90蛇丸「ぐぁ…っ…う…っ…」

91ベリ「よぉし入った、…成程、悪くないな。次はどうしてやるのがいいんだ?ん?」

92蛇丸「ひとつ…質問が…あるんだけど。」

93ベリ「あ?」

94蛇丸「あなた…、器が死んだあと外に出られなければ、死ぬのよね?(苦しそうに、少し笑う)」

95ベリ「お前まさか……(背中から刺される)ッぅぐ!!……な、何故…だ…ルシファー…レヴィアタン……何故お前らが…俺を……」

96ルシ「お前は災厄だからだ、ベリアル。俺達がお前の名を口にしていたのは自分に常に問いかける為だ。俺はベリアルではないか、ってな」

97レヴィ「僕が君を感じ取れないわけがないでしょ。君が僕達の前に現れる前から蛇の面と手を考えてた。」

98蛇丸「ゴフッ……流石…大嘘つきの悪魔、ね…いつの間に…ルシファー…にも話してたの……?(咳き込む)」

99レヴィ「ごめんよ蛇の面。僕だけじゃ、ベリアルは抑え込めないから」

100蛇丸「……ふ、…最後に…名前を呼んで頂戴…」

101レヴィ「………蛇丸」


蛇丸が消え レヴィアタンとルシファーに刺されたベリアルが現れる

102ベリ「おいおい…皆で俺を…騙したってのか…ッ………………くくく…」

103ルシ「………?」

104ベリ「くく…くくく……ふははは……ははははは!!!ひゃはははは!!!あーーーーー!!!!!すげぇ良かったよお前らァ!!!久しぶりに大興奮したぜェ!!!」

105レヴィ「ルシファーと僕の尾が刺さってるのに何だこの力……?!」

106ベリ「んー人の子をチィと甘く見てたか……アイツ、下で見つけて地獄に投げ入れっかな…」

107レヴィ「そうはさせない…!!!」

108ルシ「お前を確実に消滅させる…!」

109ベリ「ひゃはは!!どうやって…?俺を恐れるお前らが、俺を止められんのかよ…?」


110ミカ「止められる。私たちがいればな」

111ベリ「………ミカエル……」

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