表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
柒(しち)-罪の面-  作者: A8
6/8

5面

ナレ「傲慢、憤怒、怠惰、色欲、強欲、暴食、嫉妬。人間を死に至らせる7つの罪として、見做されてきた欲望や感情を指す。

これらの大罪と比肩する悪魔は獣の半面を創り出し、銘銘めいめい罪の力を込めた。


集められた7名の人間は自らの顔を晒すことも名を明かすことも許されない。

力を得る。故に血を流す。

そのざれを悪魔はしちと喚ぶ。」


ルシ「しち。五の面、和解し合えぬ堕天と神」


01獅音「はあああああ!!」

02豚真「a)っチィ!(ピンを口で抜きながら)ちょこまかと疎ましいですね!!」

豚真の撃つ銃弾を避けながら攻撃を繰り出す獅音 豚真がピンを口で加えて抜き、投げつけた手榴弾を獅音が避ける。 手榴弾爆発


03ルシ「くううう!!ちょー面白くなってきた!!やっぱ奪い合いはこうでなくっちゃなー!!」

04ベルゼ「まったく、また悪魔……、私は相当引きが悪いようですね……」

05ルシ「ああ?大当たりだろーがよ、何言ってんだベルゼブブ」

06ベルゼ「よくもまあ神を欺いた分際でそのようなことが言えましたね、堕天使ルシファー。サタンやレヴィアタンと共に悪の名を口吟くちずさむもの。」

07ルシ「ま、ベリアルを名乗れるのは俺様くらいだけどな。サタンは腰抜けだしレヴィアタンはただの嘘吐きだ。」

08ベルゼ「変わりませんよ。悪魔であることにはね」

09ルシ「そりゃ間違いねーな。だが残ってるのは俺とお前とレヴィアタン。神に勝ち目なし、だ。まあお前も?名を奪われハエ呼ばわりされ。オマケに俺たち悪魔と同等の扱いを受けている可哀想な奴だし、哀れみの目くらいは向けてやってもいいぜ?」

10ベルゼ「結構です。…そもそも…こんなゲームにはもともと賛成ではなかった。」

11ルシ「今更んな事言ってんなよなァ、場がシケちまうだろ?つーか俺にはなんの感情もねぇが、お前こそ、人の子には因縁があんだろ?」

12ベルゼ「…っそれは」

13ルシ「コイツらが欲しがってんのはコイツらが作ったもんだ。レヴィアタンの馬鹿がしくじったせいで、コイツらの恥やら欲やらが溢れ出して、今ではその為に殺しあってんだよ。」

14ベルゼ「そうさせたのはゲームを始めた…」

15ルシ「考えたのは確かに俺だが?これは人の子がやるから成り立つ。俺達が手を出せないのはルールだからじゃあねえ。恥や欲がねぇ俺達じゃあ意味がねーからだ。悪魔のせいにしてもらっちゃあ困るね。」

16ベルゼ「…………」


17獅音「はぁ、はぁ……、はは!凄いなお前、何が混ざってんだ?」

18豚真「a)私の顔を見なさい、獅子と猿の面。この愛らしい豚と猫の面が分からないのですか?」

19獅音「ぶは!!長ぇ名前。ってことは7つ揃ったら獅子と猿と兎と熊と…おい!話の途中だろ!!」

話の途中で銃を撃つ豚真

20豚真「a)耳障りだったので。ああ…貴方を殺して服を剥ぎ取れば多少の金にはなりそうですね。」

21獅音「へえ、俺を殺すって?お前暴食と強欲だろ?食い物の為に金を使うとか破滅行き決定だな。」

22豚真「a)あなたこそ、傲慢と憤怒だなんて、ろくな死に方は出来ませんね。」

23獅音「(笑いながら)俺が負けるわけねーだろうが!!あーイラついてきた、優しくは出来ねーからなあ?豚猫ぶたねこ

24豚真「a)結構。吐き気がします。」

25獅音「言ってくれるじゃねえかあ!!!はあああッ!!!」

26豚真「a)ふんッ!!!」


獅音の攻撃を避けて発砲を続ける豚真


27ルシ「おーい獅の面、キリねぇからさっさと殺れー?」

28獅音「俺に指図すんなって言ってんだろ悪魔!」

暴走する獅音

29獅音「まあ、お遊びはここまでってことだな。楽しかったぜ、豚猫。」

暴走する豚真

30豚真「a)私の台詞です獅子猿ししざる。貴方のその顔はもうお腹いっぱいなので。消えて頂けますか?」

31獅音「腹いっぱいだあ?暴食も大した事ねえ、なッ!!!!」

地面への突きで地割れが起こる

32豚真「a)冗談を言っている暇があるなら周りにもう少し目を向けては如何です?」

銃弾が爆発する

33獅音「びっくりしたなぁおい!!爆発するならするってちゃんと言えっての!!」

34豚真「a)しぶとい男ですね……!!(独り言)……ここで…ここでこいつを潰せば………!!………(少し笑う)っふ…」

35ベルゼ「…?豚の面…?」

36豚真「b)…んふふふ……あなたは私に勝てない……。」

37獅音「ああん?」

38豚真「b)勝てないのよ……だってあなたは1人だもの……」

39ベルゼ「っ?!いけません豚の面…!!」

40豚真「b)うるさいベルゼブブ!!!…ふふふ、私はねぇ……あなたとは違う……それを証明してあげるわ……?」

41ベルゼ「豚の面!!!!やめ(ルシファーの尾で口を塞がれる)むぐう!!!」

42ルシ「いいじゃねえか、みせてくれよ豚の面。(ベルゼブブの耳元で)折角面白くなってきたんだ…お前はここで黙って見てろ…」

43ベルゼ「ふーっ…ふーっ…(口を塞がれて鼻で荒く息をする)」

44獅音「へえ?どう証明するってんだ?」

45豚真「b)……共命鳥ぐみょうちょう

豚真の面の真ん中に縦のヒビが入る

46ルシ「なんだ、豚の面の真ん中に縦のヒビが入った…(尾を噛まれる)いっでえ!!!」

47ベルゼ「っ!!(ルシファーの尾を噛む)くそ…!!遅かった…!!!!」

48ルシ「大事な尾っぽを噛むなよな!ったく……で、あれはなんだベルゼブブ。共命鳥ぐみょうちょうって言ったか」

49ベルゼ「……くっ……」


50豚真「b)ああ……あはははは…!!分かるわ……これで私は2人でひとつ…!!!!1人が適うわけないのよ…!!!あは、あはははは!!/a)ああ……あはははは…!!分かります……これで私は2人でひとつ…!!!!1人が適うわけないんですよ…!!!あは、あはははは!!」

51獅音「なんだこれ、どうなってんだ」

52ルシ「ベルゼブブ、説明しろ」

53ベルゼ「表と裏の顔……それがひとつになった、それだけですよ……」

54ルシ「それだけの割には随分と荒らげてたよな?なんかあんだろ、言え」

55ベルゼ「………っ」

56豚真「b)さあこれであんたもおしまいよ!!!あーっはっはっは!!!!数も2倍!!!威力も2倍!!!ほら!耐えきれるかしら?!?!/a)さあこれであなたもおしまいですね!!!あははは!!!!数も2倍!!!威力も2倍!!!さあ!!耐えきれますか?!?!」

57獅音「チィ!!(舌打ち)くそ面倒だな…!!攻撃のタイミングがねぇ」

58豚真「b)あははは!!あははははははは…!!!…ガハッ…(吐血)/a)あははは!!あははははははは…!!!…ガハッ…(吐血)」

59ベルゼ「豚の面!!!!」

60豚真「b)……なに………?血………?あたしが……?a)……なに………?血………?私が……?」

61ルシ「なるほどそういうことか」

62獅音「あ?どういうことだよ」

63ルシ「要は顔を2つにすることで能力も武器も倍にしてる訳だ。だが、身体や命はひとつ。一つを2人で使えば」

64ベルゼ「それらにかかる負担も2倍だということです…。更にあなたは猫の面も重ねている…つまりはさらにその倍。4倍の速度で命が削れる、そう伝えたでしょう豚の面……」

65豚真「b)ゴフッ……まだ…ぁ……まだよォ…!!!あたしが負けるわけないの…!!あたしがァ…!!!消えろ…!!消えろ消えろ消えろオォ!!あたしは2つで……ひとつ…ひとつなのよぉぉぉ!!あたしはひとつ……/a)ゴフッ……まだ…ぁ……まだですゥ…!!!私が負けるわけないんですよォ…!!私がァ…!!!消えなさいィ…!!消えろ消えろ消えろオォ!!私は2つで一つ…ひとつなんですよォォォ!!私はひとつ……」

66ベルゼ「豚真」

67豚真「a)な……んで…ベルゼ……」

豚真が消える


68豚真「a)ただいま……お母さん?……帰ってきてるの…?おか………、また、知らない人……死んだお父さんも…報われないだろうな……はは」

69豚真「a)はぁッ……はぁ…はぁッ……くそ…クソクソクソ……!!なんで……!!なんで私が……!!!あの女を犯したモノでよくも……!!これは私じゃない……私じゃない……!!!」

70豚真「b)え?人が変わったみたい??そんなわけないじゃない!元からあたしこういう遊び大好きよ??ねーえ?それよりももーいっかい。ね?んふふ!もぉー…!…a)私じゃない…私じゃ……」


71ルシ「おいベルゼブブ!!!お前何してんだよ?!?!真名呼んだから消えちまっただろうがよ!!!!」

72ベルゼ「もういいでしょう。…充分、あの子は狂い死んだ」

73ルシ「ちぇっ、つまんねーの!!!!」

74獅音「まあいいだろ、これで4つ……残り……3つだ。」

75ルシ「……ったく。次こそはちゃんと楽しませてくれよなぁ?…おいベルゼブブ、さっさと消えろ。お前は負けたんだ」

76ベルゼ「……本望です」

ベルゼブブが消える

77ルシ「まあ、自滅してくれるならそれはそれでラッキーだけどなあ?…残りは……待てよ?感じるのはレヴィアタンの気配だけだ…あと1人だぞ獅の面!ついにきたなあ…!」

78獅音「そうか。……もうすぐ…、全てが俺のモノになる…」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ