トラブル発生
「はぁ?畑仕事ができない?ふざけてるんですか?」
「真顔で言われても、やり方自体を知らないのでできませんよ」
「畑仕事は出来なくて、流石に牧畜はできるかな?」
「いえ。できません。やり方どころか、生き物なんて買ったら一週間でその動物は死にますよ」
あの後雪芽さんが菴さんを呼んできてくれて、今の会話に至る。
「あなた、薩摩出身なのに、そんなこともできないんですか?」
「仕方ないですよね!?現世では農家さんが畑仕事も牧畜もやってくれてたので知識がないんですよ!」
この言い合いをして、何時間経ったのだろうか。雪芽さんが助け舟を出してくれた。
「まあまあ・・・ちゃんと確かめなかった補佐殿も悪いのですから、いっそのこと美花さんに一から教えて差し上げるのはどうですか?」
「そう言われましても・・・私だって仕事があるんですよ?それに畑や牧畜なんて一朝一夕で身につくものでもないですし」
「ええ。ですから、補佐殿も一緒に住んでみるというのはどうでしょう?」
助け舟でもなんでもなかった。菴さんと一緒に?絶対無理だと思うんだけど・・・
「何言ってるんですか。ついに脳みそでも溶けましたか?」
「この上なく正常ですが、何か?」
「なら、そんな寝ぼけたことを言わないでください。なんで未婚の男女が・・・」
結果だけ言うと、菴さんが雪芽さんに負けました。菴さんを負かした言葉がこちら。
『案内役なのにそこまで調べなかった補佐殿が悪いです』
その言葉で菴さんはかなりダメージを受けたらしく、おとなしく引き下がってしまった。その時に雪芽さんが何かつぶやいていたような気もするが、うまく聞き取ることはできなかった。
「いいですか?わたくしの指導はスパルタですから、覚悟していてくださいよ。全く・・・なぜ業務外のことを・・・」
最後の一言、いらなくないですか?なら私の指導をさっさと終わらせて元の業務に戻ってほしいですね。
「よろしくお願いします」
「あの・・・心の中すべて聞こえているので意味ないのですが・・・」
そんなことは知りません。
とにかく、早く覚えてしまいましょう。
そのころの会長と雪芽_
「会長殿会長殿、これから面白くなりそうですよ」
「雪芽さん、落ち着いて、何があったのか話してください」
「実はですね・・・」
かくかくしかじか
「なんと!これまた面白いことに・・・」
「私たちは見守っていましょうか」
などという会話がされていた。




