仕事斡旋
「雪芽さんはいらっしゃいますか?」
「あら。補佐殿。何か御用でしょうか?」
「実はな・・・」
なんでこんなことになったのかといいますと、
_回想_
「あなたに仕事を斡旋して差し上げます」
「私は働きたくないって言ったの聞こえませんでした!?」
「大丈夫ですよ。あなたにぴったりの仕事がきっとありますから」
_回想終了_
というわけです。そしてたどり着いたのが、この“縁結びの店”というわけだ。
「あの、口を挟むようで申し訳ないんですが、なぜ縁結びの店に・・・?」
普通、縁結びといえば、色恋に関することでは?
「それは人間が勝手に思い込んでるだけです。ほんとの縁結びとはすべての縁を結ぶことなんですよ」
「そうですね。仕事も、縁がなくてはできませんから。あなたは運のいい方ですね。補佐殿の推薦状があったらどんな職にもつけますよ」
ニコニコしながら雪芽さんは言ってるけど、ほんとに働きたくない。
「あ、そうでした。“働きたくない”なら、あなたこれから野宿になりますよ?」
「それだけは勘弁してください」
「まぁまぁ。仲がよろしいのですね」
「一応、彼女はわたくしが案内人となってしまいましたので」
「あらあら。では、現世の方ですわね。出身はどちらに?」
「薩摩ですよ。彼女、最近江戸に上がってきたみたいっで」
「そうでしたか・・・では住居区は薩摩の方になるのかしら?」
・・・古い。地名が古すぎて何を言っているのかわからん。薩摩と江戸は分かるけど、いったい何時代の話しだよ!!てか、住居区って何!?郵便番号みたいなものですかね!?えぇえぇ。確かに私は最近鹿児島から上京しましたよ!親と一緒に!!
「では、そう言うことで」
なんか話も終わってるし!結局私仕事決まったの!?
「荒れてますね」
「そうですか?」
なんでわかんだよ!
「一応、さとりですからね」
「忘れてた・・・」
「あなたの住まいも勝手ながら決めさせていただきました。あなたの出身の薩摩に近い雰囲気の場所ですので、なじめるかと」
「いやいやいや。なんで勝手に決めてるんですか!?それも本人の了解なしに!」
「あなたにも一応お声掛けはしたのですが、反応しませんでしたので」
「まぁまぁ、補佐殿をあまり怒らないでくださいな。あなたのために行ったことですし、何より契約金を払ってくださったのですから」
「薩摩地区だと、契約金も安いですし、彼女の最初の給料から引かせていただくまでのことですから」
何それ!?私最初の給料から引かれるの!?家賃とか、どうやって払えばいいのかすらわからないのに・・・。
「補佐殿は本当に心の広い方ですわ」
「あの・・・補佐って、主に何を?」
「そうですね・・・この日本支部の予算の決定。税の徴収。ほかにも現世の視察や書類審査、確認。エトセトラですわ」
「仕事・・・多くないですか?」
「もちろん、他の補佐殿と分担しての作業になりますが、彼が一番忙しいのですよ」
「あ、そうそう。今日は私の家にいらっしゃい。そして、明日から働いていただきますわ」




