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特別編 「ドキッ!リタイアだらけの大運動会」

ケン・ホッパ、鳥村辰:スリーピング編では、何故か、ケンだけ特徴が作れず、解りやすい悪役なってしまい、再登場時は、その反省を踏まえ、変態に…。ケリー、ケンは、仮面ライダーカブトの地獄兄弟をモデルにし、地獄同盟会のライバルにさせました。鳥村は、モチーフの少年犯罪を意識し、その点を扱うのが重く難しかったため、しばらく出番はありませんでした…。なので、彼を普通のズル賢い少年に設定し直したら、意外と動かしやすくなり、今後の展開のために、ケンと一緒に変態化させました…。全体的にセプテンバー編は悪役を意識しております…。

『熱血!地獄同盟会、秋のマラソン大会』


 いつもは、剣道の練習などに使われる市内体育館内に、そう書かれた大きな看板が掲げられていた。

 この日は、日頃、アンチヒューマンズと戦うせいか、私生活がだらけやすく、不規則、不摂生な彼らの体力を試すために、わざわざ、市内体育館を貸し切ってまで開かれた地獄同盟会のイベントであった。ちなみに、誰が主催したかは不明。

 メンバーは、いつものアルゼ、カタナ、隼、ゼファーナの四人に、ザッパー、ケン、鳥村が加わった7人。この7人でのマラソン対決である。

 コースは、市内体育館前をスタートをし、市内一周をした後に、再び、市内体育館前まで、一番最初に到着した者が優勝となる。

 なお、内容は普通のマラソン大会と同じ、自力で走ってゴールするのがルールであるが、彼らは、アンチヒューマンズと戦う戦士であるため、ファンタジスタスーツの着用を許された。

 つまり、マラソン大会ではあるが、誰もが血の海になるのを予感した…。




 改めて出場者を紹介すると同時に、彼らのこの大会に対する意気込みを紹介させて頂こう。


 ゼッケン1番、『教習所の教官から、お前、速すぎると言われた暴走教習車』こと、夏海アルゼ。ファンタジスタスーツは、血液を超高熱にする爆裂ロマンティスト。普段は、クールな性格で、リーダー格であるため、戦闘が少なく、なにかと引きこもってる描写な多いため、優勝候補の一人とされている。今回のマラソンに賭ける意気込みを聞いてみると…、


「ぶっちゃけ、帰りたいです」


 とのやる気に満ちたコメントであった。


 ゼッケン2番、『俺の朝は、ハイオクストレートから始まる』こと、秋羽隼。ファンタジスタスーツは、空間離脱と精密射撃のポニーポニック。普段、借金取りと、ゼファーナ春日に追われていため、かなり足腰が鍛えられているので、優勝候補の一人とされている。そんな彼の意気込みは…、


「ザッパー、骨折れろ!」


 とのことであり、今回、彼のマネージャーとして控えている轟護は、何故か、彼の愛車、ZZ-R1100の整備をしていたところから、かなりのやる気を感じられる。


 ゼッケン3番、『借りたDVDのパッケージの内容と中身が違っていたことに対して、レンタルビデオ屋にマジギレした危険なバイオレンス侍』、冬風カタナ。ファンタジスタスーツは、超再生能力のサムライロジックと、高速に動くことの出来る謎の力、神速愛。身体能力が高いのに合わせ、思春期の少年と変わらない性欲を兼ね備えているため、優勝候補の一人とされている。そんな彼の意気込みは…。


「週刊プ○イボーイの袋とじはハサミ入らずで親切だが、破れやすい」


 とのコメントをした後、マネージャーの多摩雪乃に殴れた。


 ゼッケン4、『右足に怪我してる人』と呼ばれている、ゼファーナ春日。ファンタジスタスーツは、シュガーレス。今までの戦いによって負った右足に怪我というハンデでの出場となるが、彼は…、


「怪我を理由にして、走らないわけにはいかない」


 とのキャラに似合わないコメントをし、自宅アパートで、テレビ見ながら待機しているマネージャーの織部コルテからは、『マラソンの帰りに、ドアラの写真集を買ってきて』とのことだ。


 ゼッケン5、『冷血非情の悪魔超人アシュラマンを彷彿させているかどうかは微妙』と呼ばれているザッパー・春雨。ファンタジスタスーツは、地面を掘り出すリアリティ。ビジュアル系な彼であり、手段を選ばない非情さから、優勝候補の一人とされている。ちなみに、彼の態度が気に喰わなかったので、意気込みは聞いていない。


 ゼッケン6、7は、『東武東上線の地獄兄弟』と呼ばれている謎のコンビ、ケン・ホッパと鳥村辰。二人のファンタジスタスーツは、鎖を使うクレージー・スカイホッパー。様々な挫折と屈辱の果てに、辿り着いた境地の精神力から、優勝候補の一人とされている。そんな彼らの意気込みは…、


「優勝したら、俺達は俺達にご褒美言う名の快楽を自らに与える」


 とのことで、マネージャーのケリー・ホッパは変わり果てた弟の姿に涙が止まらない様子であった。



 以上の7名により、このマラソン大会が開始される。

 様々な想いを胸に彼らは今、この瞬間に命を賭ける…。




 そして、ついに火蓋は切られた…。

 市内体育館前のスタートラインに、自分のファンタジスタスーツを纏う『5人』の戦士達が立つ。

 なお、7人から5人と減ったのは、選手の1人であるゼファーナ春日選手が右足の怪我により出場を断念。同じく、選手の1人である秋羽隼は、なにを血迷ったのか、愛車ZZ-R1100でスタートラインに立とうとしたため、強制的に出場停止を言い渡された。

 スタートラインに立つ前から、2人もリタイアという苛酷さに、さすがに、残る選手達も言葉を失う。

 だが、それでも選手達のマラソンへの熱意は冷める事なく、スタートの合図を待つばかりであった。

 しかし、選手達を、さらなる試練が襲う。

 なんと、いざ、実行員がスタートの合図をしようとした瞬間、雨が降り出した。このポツポツ…、と降りしきる小雨が、新たなアクシデントを引き起こす。

 なんと、ゼッケン1番の夏海アルゼが、寒いから…、と言って出場を断念。同じく、雨に濡れるのが嫌だからと、ザッパー・春雨もリタイアを表明。

 開始前から、半分以上がリタイアという近年稀に見る大アクシデントが発生。

 これには、さすがに残る『2人』の選手達も驚きと不安を隠せずにいた。なお、冬風カタナは、観たいテレビがあるからと言って、リタイアを表明した。

 残るケン・ホッパ、鳥村辰でのマラソンを開始するはずであったが、大事なパートナーと争うなんて出来ないわよ!と、何故か、おネエ口調で2人ともキレて、リタイアを表明。

 ついに、出場者が0との近年稀に見る、まさに、事実は小説より奇なりと言わんばかりの驚愕のアクシデントが発生し、このマラソン大会は中止となった。



 こうして、多くの涙が流れた(主に、弟の変貌に泣くケリーの涙)感動的な若者達の熱くて激しいマラソン大会は幕を閉じた。

 たぶん、もう開かれることはない。

シリーズ解説:悪用者編は、『心の美しさと醜さ』がテーマに。今思えば、もうちょっと捻って、1話完結の短編形式にすれば良かった…。スリーピング編は『自分の存在』をテーマに。ケン、鳥村を上手く書けなかった点、桜花の出番を終わらせてしまった感があり、反省点が多数…。現在のセプテンバー編は、『悪』をテーマにしています。あと、終盤への幕引きと、次回作への足掛かりに。組織の内部抗争などが難しいため、苦戦しています…。

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