そのに
女の子は青年につれられて青年の部屋へ行きました。
青年の部屋はきれいな装飾がたくさん施されていました。
ベッドは金色で、薄いカーテンがかかっていました。
女の子は掃除をしなければと思いましたが、汚れている様子はまったくありません。
何をすればいいのかわからなくなって、女の子は途方にくれてしまいました。
青年はそんな女の子の様子に気づいて、くすりと笑いました。
なにもしなくていいですよ。
青年は笑って言いました。
女の子は困りました。
主人には青年の世話をするよう言われています。
何かしなければ主人のいいつけを守れません。
わたしは神官さまの世話をするためにいるのですと女の子は言いました。
青年は女の子のちかくに歩いてきました。
そして青年は女の子の頭を撫でながら、そんなことしなくていいのですよと言いました。
女の子は驚きました。
世界は奴隷と主人だけでできていて、奴隷は仕事をして、殴ったり蹴ったりされるためにいるのだと思っていました。
けれどこの青年は、一時的とはいえ、女の子の主人なのに、女の子の頭を撫で、仕事をしなくていいと言います。
もしかしたらこの青年は人間ではないのかもしれないと女の子は思いました。




