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たのみごとは、起きて云ってね

作者: 秋葉竹
掲載日:2026/04/12


 


なんか午前5時に目が開いたので

君の寝顔をみていると

パチって目を開けて

「わかってる?」

とか訊くから

しごくテキトーに

「ああ」

って応えた僕に

すぐに目を閉じて

「なにが、わかってるの?」

「えっ?いや、アレやろ、アレ」

「あけて、しめて、しておいて」

「?」

「そう、いかのしおから」

「?」

「いかのしおからのフタあけて、しめて」

「?」

「ビンのやつ」

なんとなくわかって来たのは

新しいイカの塩辛の瓶詰めがあるから

じぶんじゃ開けられないから

一度開けて閉め直しておいて

と?

「ビンのやつ、ね、わかったわかった」

で、伸ばして来た手を握って

もう一方の手で

頭を撫でてあげる

「よし、よし」

「ほんとにわかってるの?」

「えっ?ビンのやつやろ、わかってるよ」

「ほんとに、もう、りゅうぐうじょうもね」


「えっ?」


「………」


「えーっ?」


「……………」

そして寝息を立てて眠ってしまうから

握っていた手をほどいて

君の胸のうえにその手をそっと返してあげる


わからないままだけど

まぁ、いいや

そもそもイカの塩辛だって

この家にあるって話を

僕は知らないし


ただの夢の中での出来事なんだろう

想ってる


けど

実は僕の知らないまに

イカの塩辛買ってたら

なんだか怖いな


いや

イカの塩辛を買ってたことじゃなく

『りゅうぐうじょう』

って言葉にもなにか

ほんとうの意味があるかもしれないだろ


(あのとき、云ったよね)

とか云われると

なんだか僕が悪いみたいに

想えてしまうかもしれないだろ?


だって今

布団を蹴り飛ばしながら

「じゃ、あとで」

だなんて滑舌よく

云い放ってるんだから

しっかり眠ってるはずなのに


布団をかけ直してあげ

寝顔をみながら

起きたらとりあえず

「りゅうぐうじょう」の意味だけでも

一応聴いておこうと

決心を固める







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