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通院(3/12日目)

金曜日の朝8時。

少しずつ悪魔のループを抜け出してはきたが、まだ熟睡とまではいかないこの日は、病院に朝からいける、という希望のもと始まった。

今回行こうとしている最寄りの整形外科は、自宅から徒歩3分。ただあくまで通常歩行となるので、今の私の状態なら10分はかかるだろうと思っていた。

病院の診療開始時間は8:45だったので、8:30前ぐらいに自宅を出るように準備を始めた。


8時30分ごろ。

先日病院に行った恰好、方法で最寄りの整形外科を目指す。

ケンケンしながら、休みながら、左足を引きずりながら最寄りの整形外科を目指す。

ただ、まだ外見が若く見える私が、左足を引きずりながら歩く姿は珍しいものだったのだろう。

途中ですれ違ったご年配の男性の方に「がんばれ!がんばれ!」と励まされた。その方はすたすたと私の前を颯爽と歩いて行った。すごくなんか悲しい気持ちになった。

横断歩道をえっちらおっちら歩く私に、私が渡り終えるのを待っていた車の中の若いお兄さんから苛立ちの目線をもらう。舌打ちもされてたんじゃないかな。(被害妄想です。)

そして、ようやく最寄りの整形外科に到着。まだ8:45になっていなかったので、病院の入り口前で待たされることになった。

というか、すでにこんなに並んでる人がいるんですね、、もう少し早く来ればよかった。

時間になり病院に入り、問診票に症状を記載。先生から呼ばれるのを待つ。

20分後ぐらいに先生から呼ばれ診察が始まった。


「先週の土曜日まではランニングできていて、そこから痛くなったと。」

「はい、その日までは全然痛くなく、そこから腰が痛くなり、左足が痛くなり、今に至るといった感じです。」

「なるほど、とりあえずまずはレントゲンとってみましょうか。」

「あ、実はここに来る前別の病院でもレントゲンをとっていて、骨とかには影響がなかったとは聞いているのですが。」

「あ、そうなんですね。でも一応取りましょうか、何かわかる可能性もありますので。」

「分かりました、お願いします。」


こういったやり取りをして、2回目のレントゲンをとり、再度先生との診察。


「レントゲンの結果、骨にはやっぱり以上はなさそうですね。ただ自知さんの症状を見る限り、ヘルニアの可能性が非常に高いかと。」

「ヘ、ヘルニアですか。。聞いたことはあるんですけど具体的にどういった症状が出やすい病気なんですか?イメージ的には腰だけ痛い、みたいな感じだったので。」

「自知さんと症状でいうと、腰椎椎間板ヘルニアというのが該当になる可能性が高いです。この模型を見てください。背中から腰にかけて骨があり、それらのブロック1つ1つの間にクッションのようなものがありますよね。このクッションみたいなものが椎間板といいます。これが何かの拍子で原形を保てなくなり、液体がはみ出すみたいな感じではみ出て、それが腰や足の神経の部分を圧迫することで、腰の痛みや足の痛みを引き起こすのが腰椎椎間板ヘルニアといいます。」

「なるほど、これってよく起こるものなんですか?」

「きっかけは様々ですが、普段の姿勢の悪さとか肥満とかで腰に負担がかかっている人に起きやすい病気ですね。自知さんも昔から腰が悪いとかはなかったんです?」

「うーん、今まで腰を痛めた記憶はほぼないんですよね。ただ最近のご時世で家でデスクワークをすることが多くなっていて、普段の姿勢が通勤していた頃より悪くなっていたとは思います。。」

「最近そういった人は増えてますのでね、自知さんもヘルニアの可能性が高いかと思います。レントゲンでは確実な判断はあまりできないので、もっと詳しく調べるならMRI検査をしたほうがいいですね。」

「あ、ぜひお願いしたいです。とにかく早く治したいので。。」

「分かりました、当病院ではMRI検査ができないので、別のクリニックの紹介状を書きますね。」

「ありがとうございます。えっと、痛みを抑えることってすぐにはできない感じですかね、、?」

「ブロック注射で治るか見てみましょうか。」

「注射ですかぁ、分かりました、お願いします!」


私は注射が苦手だ。年一の健康診断でする採血ですら、めちゃくちゃ嫌でとにかく緊張する。なので、採血前に血圧を測るのはやめてほしい。心拍数が上がってわけがわからんくらい高い数字が出て、何の意味もないので。。

ただ、この時の私は、注射の痛み、怖さよりも、今の痛みを取れるなら好きにしてくれ!という状態だったので、スムーズに受けることができた。

腰を出し、直接痛みのある部分にぶすっと注射をさし、薬を注入する。じわーと麻酔がかかった感じで痛みは少し和らいだ気はしたが、すぐに痛みはぶり返していた。

結局この日は2回注射をしたが、クリティカルヒットとまではいかなかった。


「うーん、注射の効果もあまりなさそうですね。とりあえず一番強い痛み止めを処方しますので、そちらで改善しないかも見てみましょう。」

「分かりました、ありがとうございます。」


こうして診察を終え、MRI検査は明後日の日曜日の午前中に別のクリニックでとれるように予約してもらった。

最後に痛み止めを処方され、この日の診察はすべて完了。ちなみに痛み止めは人生初の座薬だった。


18時過ぎ。

家に帰って仕事に戻り、この日のタスクをすべてこなした私は、急いで夕飯を食べていた。

なぜ急いで夕飯を食べるかって?最強と呼ばれる痛み止め(座薬)を一刻も早く試したかったからだ。

夕飯を食べ終わる。ついに人生初の座薬の投入。最初は失敗するかもと思っていたが、なんとすんなりと成功することができた。

成功の要因は、絶対に痛みを和らげたいという強い意志だった。痛みを和らげるためならどんな困難なことも成功できる気がした。

効果やいかに!?おー、なんかじんわりとぼやーとしてきた、今までで一番効いている気がする!あ、いや、うーん。微妙だ。

突き刺すような痛みの威力は少し緩和したような気はするが、完全に無くなる、ということは全くなさそうだった。

ただ、今までよりかは効果を感じられる!ようやく少し先に進んだ気がした私は、気が楽になったのかスムーズに眠りにつくことができたのだった。

痛み度。(MAX10です)


腰 :9

左足:9

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