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通院(1/12日目)

水曜日の朝。

昨日の悪魔ループから結局抜け出すことはできず、気が付いたら朝になっていた。

日の出を久々に見たが、こんな形で見たくはなかったな。。

痛みは全く変わらず、何をしてても痛みの程度は変わらないので、疲弊も相まってすでに諦めの境地に達していた。

この日の唯一の希望は予約した病院に午後行くこと。それだけを望みに仕事の準備を始めるのであった。


朝10時。

仕事なんて身が入るわけもなく、とにかく病院の予約時間(14時30分)が来るのを待つようになっていた。

会社にも午後休を申請しており、準備は万端。早く、早く、、病院に行かせてくれ。

ちなみに仕事中チャットアプリで会議などをしてたのだが、「自知さん、声やばくないっすか?そんなに体調悪いんです?」と複数の人に言われた。

そりゃそうだ、寝ることもできず体力、気力は最低。さらに椅子に座ってもMAXの痛みが来るこの状況で、平静を保ちながら会話する余力なんて全くなかった。

「やばいっす、まじで死ぬ、、午後に病院行くからあとは任せた。。」この時の私が一番死んでいたと思う、みんなにもかなり弱音を吐いていた。


12時過ぎ。

いつもは嬉しい昼休みもどうでもよかった。

ただ、悲しきかなこういった状況でもお腹は空く。出前アプリで冷凍食品を大量に購入し、足を引きずりながらレンチンして食べて、無駄だと分かっている市販の痛み止めを飲み込んだ。


14時過ぎ。

ようやく病院の予約している時間になったので、外出の準備をし始めた。

まずは移動手段。これはタクシーしかありえなかったので、初めて自分のスマホに配車予約アプリをインストールし、最寄りのコンビニまで来てもらうようにした。

なぜ最寄りのコンビニにしたかというと、お金がなかったから。病院に行く前にある程度引き出す必要があった。

次に服装。上半身はTシャツに上を羽織るだけ。下はズボン。立って履くことなんてできるわけもないので、布団に横になって、もぞもぞしてなんとか履くことができた。

左足に触ることすら辛かったので、靴下は無理。クロックスで出かけるようにした。


14:10分ごろ。

配車予約したタクシーが到着地点に近づいたのがアプリ上で分かったので、最寄りのコンビニに向かう。

自宅は3階のマンション?アパート?みたいな家で、私は2階に住んでいた。

つまり、外出するには15段ほどの階段を降りないといけないのだ。これがとにかく辛かった。

とにかく痛いのは左足。つまり右足だけであれば立つことや歩くこともできる。

家のドアを出る、右足立ちをする。階段まで右足だけで歩き進める、ケンケン、ケンケン。

階段到着、ここで衝撃の事実。なんと手すりがちゃんとあるじゃないか!

普段は全く気にしなかったので気づきもしなかったが、これは僥倖。手すりを頼りに何とか右足だけで階段を降り、最寄りのコンビニまで向かう。

ずっとケンケンはきつく、ところどころ休みながら、左足を引きずりながら歩き進めていき、何とかコンビニに到着。すぐにお金をおろし、タクシーが到着するのを待つ。

立つことはできないので、駐車場によくあるあのガードレール的なやつに腰を掛けていた。

(コンビニの人、急に右足歩きの人が入ってきてすみませんでした。また、ガードレール的なやつに座ってしまい申し訳ありませんでした。。)

タクシー到着。転がるように乗り込んで行き先を運転手に伝えようやく病院に行くことができた。


14:30ごろ。

予約した病院に到着。その病院は2階にある病院だった。

普段なら迷わず階段を使って2階に行くだろうが、今回はエレベーターで。

到着し、左足を引きずりながら受付のお姉さんに「初診です。左足がやばいです。」と泣きついた。

(症状などはネット予約時にすでに伝えていたので、初診の問診票みたいなのはなかったです。)

ここで私の恥ずかしい出来事を紹介。

前回の話数で記載した通り、この時の私は病名が「閉塞性動脈硬化症」だと思い込んでおり、この病名に対して検査できるのは内科だった。

なので、今回予約して到着した病院も当然内科。

ただ、到着した私の様相は左足を引きずっている人。受付のお姉さんは「左足引きずった人がなぜか内科のうちの病院に来たんだけど。。」と思ったに違いない。

受付のお姉さんのプロの人。蔑ろにするわけもなく、私のような勘違いしている人にも優しく、諭すように教えてくれた。


「自知さんの症状を確認したのですが、まずは内科ではなく整形外科に行って診てもらったほうが良いと思いますよ^^」

「あ、いや、でも私の症状はたぶん動脈なんちゃら硬化症みたいなやつだと思うので、こちらで検査できるとネットで見て、、」

「あー、その症状の可能性も無いわけではないと思いますが、症状や自知さんの様相を見る限り、まずは外的要因を調べたほうが良いかと思います^^」

「あ、そうなんですね、、すみません。」

「はい!良ければ整形外科を紹介しますので、そちらに行かれてください!そこで万が一外的要因が見つからなかったら、こちらの内科で改めて検査しましょう^^」

「あ、はい、、ありがとうございます。」


恥ずかしかった。とにかく恥ずかしかった。この時ばかりは痛みも少しは忘れられた気がする。

すぐにシフトチェンジ。紹介された整形外科に向かうのだった。

(優しく諭してくれた受付のお姉さん、本当にありがとうございました。)


15:30ごろ。

紹介された整形外科に到着。比較的最近できた病院だったらしく、かなりきれいな病院だった。

受付のお姉さんに初診であることやら問診票やらを提出し、ついにお医者様に見てもらえるようになった。


「えーと、自知さんですね。症状としては、、ふーん、先週の土曜日まではランニングできていたと。」

「はい、その日までは全然痛くなく、そこから腰が痛くなり、左足が痛くなり、今に至るといった感じです。」

「なるほど、とりあえずまずはレントゲンとってみましょうか。」

「わかりました、お願いします!」


サクッとレントゲンを撮り、またお医者様との会話。


「うーん、レントゲンの結果を見る限りでは、骨とかに影響はなさそうですね。」

「なるほど、そうなんですね。」

「まずは、電気治療などをやってみて、湿布や痛み止めで様子見したほうがいいんじゃないかなぁ。」

「よ、様子見ですか。。今でもかなり痛いんですけど、電気治療とか痛み止めとかで治りそうですかね?」

「腰痛とかそれに連なる足の痛みってのは、人によってまちまちでこの治療法がいい!みたいなのはあまりないんだよね。自知さんも発症してからまだそこまで時間がたっているわけではないから、まずは様子見したほうがいいと思うよ。」

「うぅ、分かりました、とりあえず今日はそれでお願いします。」


このようなやり取りを行い、その後電気治療を。効いてるか効いてないか全くわからなかった。

この時の私の気持ちは、こんなんで治るわけねぇ、だったと記憶している。

その後市販よりも強い痛み止めや湿布をもらい、来週の水曜に再診察を受ける予約をして帰宅をした。


18時過ぎ。

この時の私の希望は、先ほどの病院でもらった強い痛み止め。それしかなかった。

気合で夕飯を食べ痛み止めを飲む。結果は爆死。1ミリも痛みなんて変わるはずもなく、左足の痛みで悶え苦しんでいた。

結局昨日と変わらず、体力、精神の限界がきて20、30分気を失って、痛みで起こされて、また気を失って、痛みで起こされる。悪魔のループで明日を迎えるのであった。

痛み度。(MAX10です)


腰 :9

左足:10

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