発症(1/4日目)
<自己紹介>
30歳、男。
IT関係の企業で働いており、現在はご時世柄在宅勤務をしている。
家から出ることが減り、運動時間も低下。体重増加の一途を辿っている。
とある金曜日の18時過ぎ。
「自知さんって昔ランニングしてましたよね?」
同じ職場で働いている人から、チャットアプリで急に上記のチャットが飛んできたのが、今回の話の始まりだった。
もともとこのようなご時世になる前、さらに運動意識も高かったころ、私はランニングを趣味としていたので、その人の質問は間違っていなかった。
なぜその人がそのチャットを送ってきたのか、チャットを続けたところ以下のような理由であった。
・その人も私と同じように運動不足に悩んでいた。
・ランニングを始めるにあたり、ランニングアプリをインストールした。
・ランニングアプリには、友人とのつながりを作る機能があり、それに誘いたかった。
といった感じで、まぁよくあるような話ではあったが、私自身も運動不足で悩まされていたので、二つ返事でそのアプリをインストールし、その人とアプリ内でコミュニティをつなげるところまで設定した。
よし、これで少しは私の運動不足も解決してほしいな、という淡い気持ちではあったが、悩み解決の一歩を踏めた気がして、ランニングアプリに対してそれなりにモチベーションは高い状態だった。
次の日、土曜日の16時過ぎ。
休日であり、休日の日課である競馬観戦を終え、少しボーっとしていたところ、昨日設定したランニングアプリが気になったので開いてみた。
コミュニティがつながった人のプロフィールは見れるようになっているので、誘ってくれた人の情報を見てみたら、少しショックを受けた。。
なんと!その人はすでにランニングを2回ほど行っており、合計10kmほどランニングを終えているではないか!
こりゃいかんと焦った私は、すぐにランニングウェアに着替え、ストレッチもろくにせずにすぐにランニングを始めてしまった。
こういった行動が、今回の話の元であるヘルニアの発症を誘発したんだと思う、、、皆さん、運動前はきちんとストレッチしましょう!
とまあ、とりあえず5kmぐらい走るか、と思い近くの川沿いまで出ることにした。
川沿いに出るまでに1km、川沿いに出たところからとあるところまでおよそ1.5km。
つまり、これを往復することで5kmになる、素晴らしい計算だ。(昔よく走ってたコースなので、寸分の狂いもない。)
順調にランニングを進め、折り返しをし、3.5km地点に差し掛かったところで異変が起きた。
どうも左側の足が全体的に痛いというか、重いというか、変な感じになり、ランニングを続けるのが難しくなってしまっていた。
実は昔、ランニングをバリバリやっていた頃(フルマラソン出場もしたことあります)、走りすぎにより左足の膝をケガしてしまったことがあり、それ以来ランニング中に左足に違和感が発生するのはちょいちょいあったので、今回もそれだろうな、と思い残念な気持ちになっていた。
結局4km地点で走るのをやめ、少し左足を引きずるような感じで、残りの1kmを歩き、家まで帰宅した。
家に帰って風呂に入り、少し落ち着くとランニング中の左足の違和感もほとんど落ち着いていたので、やっぱりいつものやつか、と気にも留めないようになっていた。
ただ、これがまさに発症の始まりの日だったのだろう、違和感が出た左足は、左足が悪かったのではなく、左腰から生まれたものと気づくのは、もう少し後になって分かるのであった。
発症期間:4日間
通院期間:12日間
入院期間:8日間
日付ごとに1話ずつ投稿予定となります。(24話 + エピローグの計25話投稿予定)
日によってはあまり話のネタがない日もあり、その日の話数の時はかなり文字数が少なくなります。あらかじめご了承ください。