昼間のアレ
妄想の続きです。
皆が落ち着いた頃、お父様が私に聞いてきた。
「ユキリア、ちょっといいかい?」
「…だいじょうぶ」
私はちゃんと落ち着いたことを示すために言葉にした。
お父様は安心したような優しい顔になる。
「昼間のあれはどうやったのか教えてくれる?」
私はわかんなくて首を傾げた。昼間のあれって何?
「昼間にユキリアの部屋を中心に一瞬だけすごい光に包まれたんだよ」
お兄様が分かりやすいようにその時の状況を教えてくれたが、何のことだかさっぱりだった。
「おれ、あのとき、ちょうどゆきりあがしんぱいでへやに見にいったときだったんだけど、ゆきりあが手を上にあげたまま、うーうー言ってて、ヤバいかもと思って、ははうえを呼びに行ってるとちゅうで、ピカッてなったんだ。その後、みんなでゆきりあ見にいったけど、今までとちがってきもちよさそうに寝てたからあんしんしたんだ」
タクスが心配して見に来てくれてたなんて、嬉しすぎる。
またうるうるしてきていたけど、これ以上、皆を待たせるわけにはいかないから我慢した。そして、タクスが言ったことを考える。
手を上にあげたまま、うーうー?………あっ!
「あっ!」
突然、私が大きな声をあげたから、皆びっくりしてた。そして、私自身もびっくりしてた。声に出すつもりなかったし、自分でも思いの外、大きな声が出てた。
私は恥ずかしくなったけど、恥ずかしさを隠すように説明し出しす。
「う~んとね、目がさめたら、からだがすごくあつくて、それで、からだの中にモヤモヤがいっぱいで、モヤモヤ、出ろー出ろーってしてたら、出て、スッキリしたの!」
そう説明すると、キースがなぜか、良くできました!と言わんばかりの笑顔で頭をポンポンしてくれた。なんかわかんないけど、ちょっと照れた。
「なるほど。あれはユキリアから出たモノだったと。あの、守護者様…」
「キースでいいです」
「ありがとうございます。では、キース様に聞きたいのですが、あの光による影響、被害などって何か分かりますか?」
「私も遠目で見たくらいですので、何とも言えないですけど、あれはただの光かと思われます。なので、被害などはどこもないとは思いますが、ただ、あの光に聖女の力がのってしまわれてますと聖女の力がどこかにバレてしまうかもしれません」
「そうですか。………う~ん。ここは国の最西端で、隣は魔森だし、最悪、村にバレても何とかなるか……さすがに王都までは届いてないと信じたいな。……」
お父様は独り言のようにぶつぶつ言ってるけど、皆だいたい聞こえてるよ?
「それでは、皆さまはユキリア様を売ることはせず、守るということでよろしいのでしょうか?」
キースは最後の確認という形で皆に聞いているが、皆が揃って何を言ってるんだろうって顔をした。
「どうして、そんなあたりまえのこと聞くんだ?ゆきりあは大事なかぞくだぞ?…うわっ!」
お父様によって、タクスは押さえつけられる。
「すみません。うちの愚息が舐めた口の聞き方を……」
お父様はすごく焦った顔をしているが、それに対してキースはすごく清々しい笑顔だった。
「かまいません。タクティス様はユキリア様の兄ですから。それより、この屋敷の方全てがユキリア様をお守りすると思ってもよいのでしょうか?」
キースは快く許し、タクスは解放された。
「もちろんです!ここで働く者は全て俺が見定めて決めてますから!ユキリアの害になるような者はおりません!」
お父様は自信満々な顔をしているが、お母様はあちゃ~というジェスチャーをしている。兄がそっとお父様に耳打ちし、お父様は失礼しましたと恥ずかしそうにしていた。
そして、キースはニコニコしながら、私の方を向いた。
「もう大丈夫ですね」
「うん!」
私は満面の笑みで答えた。もう、大丈夫!私だって皆を守るんだ!
誤字、脱字、読みにくいなどあったらすみません。
読んでくれた方に感謝を。




