家族って素敵
妄想の続きです。
全ての話を聞いた後、真っ先に父が口を開いた。
「それでは、やはり昼間のあれはユキリアなのですか?」
昼間のあれって何?私、何かしたかな?
私の?マークは無視されて、会話が続く。
「そうですね。間違いないです。ここずっとユキリア様は体調悪く熱があったんじゃないですか?医者にもわからない原因不明の熱が」
「そうなんです。ユキリアは小さい頃から、体が弱く、日に日に体調を崩すことが多くなり、ここ2週間はずっと熱が下がらず、意識は朦朧としていて、このままでは駄目なんじゃないかと、必死で治療を探していました」
お父様が今までの私の状態を説明し出した。
私ってそんな状態だったんだ。まじで危なかったんじゃ…?
「ユキリア様の身体は、神のいたず……恩恵によって、莫大な魔力を秘めてしまってます。この小さな身体には耐えきれず、危ないところでしたので私も慌ててしまいまして。結局のところ、ユキリア様は自らそれを掻い潜ったようですが」
うちの主は天才です。と言わんばかりの笑顔を向けられる。
うーん。よくわかんない。何をしたの?私。ってか、さっき、キースは恩恵をいたずらって言おうとしてたよね?キース、神様嫌いなのかな?度々、神に対するトゲみたいなの感じるけど。
「しかし、それでも私は心配でしたので、夜中にこっそり確認しにきたところ、ユキリア様を起こしてしまいまして」
「…それでさっきの騒ぎになってしまわれたのですね」
ずっと黙っていたお母様が口を開いた。
「しかし、これで安心しましたわ。ユキリアにはこんな素敵な『守護者』様がいらっしゃるんだもの。それなのに、愚夫が早とちりしてしまって、申し訳ございませんでした」
「いいえ、あなたからも怒りの魔力を感じていたので、逆に安心していたところなんです。ユキリア様は良い家族に恵まれたみたいでしたので」
お母様はバレていたのね、と少し焦った顔をしたけど、キースからの怒りは感じられず安堵した表情になった。
キースはこちらを向き、真剣な眼差しを向けた。
「ですが、ユキリア様。これは守護者として、あなたを叱ります。もう二度と無茶はしないでください」
キースはそう言うと真剣な顔から少し困ったように笑った。
……はい。できる範囲で、以後、気をつけます。
私が反省していると、今度はお兄様が口を開いた。
「ユキリアはそんなに神様に愛されているのですか?」
「ええ。それはそれはもう。私を創られた後すぐに自慢ばかりでしたよ。ユキリア様もとい、カイジョウユキ様の魂を抱っこしたんだって。私への説明をそっちのけでしたからね。おかげで私は自らこの世界の知識を頭に入れることになり、遅くなってしまいました。本当はユキリア様の医師として現れてから説明するはずだったのですがね」
「…こんな子供の姿でですか?」
お兄様はなかなか強気なのね。お父様とお母様の顔が少し引きつってます。
「はい。ユキリア様の家族の人柄も調べてましたので、あの時は藁にもすがる思いだったでしょうから、それでいけると判断していました。私のこの身体は神がユキリア様が親しみを持ちやすいようにと創られましたのでね。神にとって、この世界のことわりなど関係ないのでしょう。それによってユキリア様を苦しめるとは微塵も思ってないでしょうからね」
やっぱりキース、神様のこと嫌いなのね。怒りを隠さなくなってきたけど大丈夫かな?
「ゆきりあに1こ聞いてもいいか?」
今度は双子の兄が口を開いた。タクスが何だろう?
私はコクンと頷いた。
「ゆきりあのその前世のきおく、かいじょうゆきさま?のきおくは産まれたときからあるのか?」
「…ううん。今日、ゆめ見るまでおぼえてなかった。それまでずっとからだの弱いユキリアだったし。いまはよくわからないけど、わたしはユキリアだって思ってる」
「そっか。なら、今までもこれからもゆきりあにはかわらないな!」
タクスはすごい笑顔でニカッと笑ってくれた。
すごくすごく嬉しかった。私はまた泣きそうでうるうるしていた。
「そうね、私たちの大事な妹ユキリアにはかわりないわ」
お姉様はそう言うと、ぎゅっと抱きしめてくれる。
私は嬉しすぎて、涙腺崩壊して、また、うわーんと泣き出してしまった。
泣き出した私を見て、お姉様は慌てて離れて、どこか痛かったのか、苦しかったのか聞いて謝ってきた。私は泣きながら首を横にブンブン降り、お姉様に抱きついて、そして、また思いっきり泣いた。
お姉様もなぜ泣いたのか察してくれて、また優しく抱きしめてくれる。
なぜだか、皆がうるうるしてるように見えた。
誤字、脱字、読みにくいなどあったらすみません。
読んでくれた方に感謝を。




