やっと
妄想の続きです。
リュートのお誕生日の茶会は何事もなく終わった。リュートと合流できたのは終わり頃でほんの少ししかお話できなかった。
……そういえば結局、虫取り大会はなかったなー。
それから1週間後にレナスはうちの屋敷にやってきた。それでわかったのだけど、なんとエマはあの騎士隊長さんの妹だったらしい。つまりレナスの叔母だった。エマは張り切ってレナスを鍛えますって言ってた。
レナスには私のことを全て話したけど、変わらず、むしろ自分の目に狂いはなかった、全力で守りますと張り切られた。
レナスは騎士の訓練もしていたらしく、そこそこの強さではあったけど、うちのレベルにはまだまだでかなり鍛えられていた。レナスも一応貴族だったからか、魔力もそこそこあり、火属性を得意としていたけど、鍛えられるうちに水魔法も使えるようになった。レナスは訓練に加え、メイドの仕事も教えられていて、かなり大変そうだけど、本人は毎日が楽しいと言っていた。
そんなこんなで私は9歳になり、お姉様も学校に通いだした。お姉様も叔父様のところから通っているので少し寂しくなった。タクスも勉強の時間が増えている。
あ、デレクとリュートはうちに何回か遊びに来ているうちに私が心苦しくなってきて、私のこと話したけど、さらっとしていた。まぁ、あの2人はアカリさんの息子たちだからね。
今日は雨ということもあり、お部屋でのんびり過ごしていた。
「ユキリアー」
今日もタクスは私の部屋に遊びに来る。
「もう勉強終わったの?」
「やっと終わったー。ロウガとハクトは?」
「なんかキースが躾の時間って連れてったよ」
「なんだよー。今日は早めに勉強終わったのに。雨だしよー」
そんな話をタクスとしていると、ピシッ!という音が聞こえた。
「ん?タクス何か聞こえなかった?」
「ユキリア!あれ!あれ!」
タクスが卵の方を指差している。卵を見ると罅が入っていた。
「あ!生まれるのかも!」
私たちは急いで卵のところに行った。少しずつ罅が増えていっている。
「俺、キース呼んでくる!」
タクスはそう叫びながら急いでキースを呼びに行った。
私が一人で卵を見守っていると、とうとう卵の殻を割って、ドラゴンの赤ちゃんが生まれた。あんだけ卵は真っ黒だったのに生まれてきたドラゴンの赤ちゃんは真っ白だった。よく見ると、小さな角と尻尾の先だけ黒だった。
「ぴゃー」
……可愛い!!ドラゴンにしてはくりくりの大きな目だわ!なんて、可愛いのかしら!
私が抱き上げると少し光っておさまった。もうお決まりみたいなもんだし、私もわかってて抱き上げた。
「ユキリアー!あ!生まれたのか!」
タクスがキースたちを連れて戻ってきた。
「生まれたの!見てタクス!すごく可愛いの!」
「ほんとだな!小さいけど角もあって翼もあってスッゲーかっこいい!」
「……とうとう、生まれてしまいましたか」
………ん?…この子生まれるのメチャメチャ時間かかってたけど、キース何かしてた?
「ユキリア様!どうかされましたか!?」
「ユキリア!キースとタクスが走って行ったけど何があった!?」
私の部屋にレナスもお父様もお母様もやってきた。
「何か屋敷の人が騒がしいけど、ユキリア何かあったのかぃ?」
お兄様もちょうど屋敷に帰ってきてたようで私の部屋に入ってきた。
「みんな、見て!やっと生まれたの!」
「ぴゃー!」
「おぉ!ドラゴンが生まれたのか!」
「思ってたよりとっても可愛いですわね」
「へぇ、この子はすごいかもね。見て。あんなに雨が降っていたはずなのに空が晴れてるよ」
私はお兄様に言われて、窓に目をやると、空の雲は消えていて、晴れていた。
……すごい!…偶然かもしれないけど、あれだけ雨が降ってたのに雲1つないなんて!
「なぁ!ユキリア!こいつ、名前どうするんだ?何にするんだ?」
「ぴゃー!」
……なんか、この子も早く名前がほしいみたい。……名前、…太陽……アポロン……へーリオス…へーリオス……うん!この子はリオス!
「この子はリオス!」
「ぴゃー!」
私がそう名付けるとこの子は光ってすぐおさまった。皆は慣れたものでスルーしてたけど、レナスだけ感動したように口を押さえて涙流してた。
空には綺麗な虹がかかっていた。
誤字、脱字、読みにくいなどたくさんあったと思います。すみません。
読んでくれた方に感謝を。




