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元『聖獣』さんの卵

妄想の続きです。

お父様が口裏を合わせた情報を王様たちに報告し、私たちはお父様だけを城に残して、屋敷に帰った。



屋敷に帰ってくると、私の部屋に真っ黒の卵が置いてあった。きちんと大きめのふかふかクッションを用意してくれていて、その上に卵が大事そうに置かれている。



「ねぇ、キース。この卵どうしたらいいの?」



「……ほっとかれてもいいと思いますよ」



「真っ黒ってことは生まれたらロウガみたいに魔物化されてるかもしれなくない?」



「えぇ、その可能性は高いでしょうね。………ほんと、いらない置き土産をくれましたね。今のうちに潰しておきたいところですよ」



キースは心底、迷惑そうにしている。



………浄化したとしても、ドラゴンなんて飼ってたらかなり目立つものね。でも、もらっちゃったし、生まれる前に殺すなんて、そんなこと私にはできない。


…まぁ生まれても殺すなんて私にはできないだろうけど。



「ユキリア様はお優しいですから、そんなことできないことわかってますのでやりませんがね」



キースはちゃんと私のことをわかってくれて、抑えていてくれているようだった。



「ねぇ、キース。私、まだ卵に触れてないけど、今のうちに触れておいたら、生まれても浄化されているかな?」



「されているでしょう。……無事に生まれましたら」



……キース?……私が寝ている間にこの卵潰さないよね?それとも、どこかに持っていくつもり?



「キースはこの卵、どこかに持っていこうとしてる?」



「ユキリア様、よく分かりましたね。ここにあっても邪魔なだけですし、ドラゴンたちの巣にでもお届けしようと考えていました」



………あっ、やっぱりそうだった。でも、元『聖獣』さんの卵だし、神様が私にって創ったってことなんだと思うんだけど、そんなことしてもいいのかな?



「神様が私にってことじゃないの?そんなことしてもいいの?」



「神様なんて知りませんよ。私はユキリア様さえ守れたらいいですので。神様の遊びに付き合うつもりはないですね」



「え?神様は遊びでドラゴンさんを創ったってことなの?」



「いえ、おそらくはユキリア様を守る為にでしょうけど、これだけホイホイと創られるということは、きっとユキリア様に何か与えたくて仕方ないのでしょう。……親バカと言われるようなものですね。ユキリア様は相当神様に気に入られている様ですので、このまま放っておくと、他にも次々と創られかねませんので。………」



………次々とって。なんか私の周りにこの世界の動物がいっぱい集まりそう。みんなチートだけど。……いっぱい集まったら動物園みたい。…………あ、何それ素敵じゃない。自分で考えたけど、ちょっと魅力的に感じちゃった。



「ユキリア様が他の人間たちと交流を持たないのでしたら、それでも私はかまいませんが、交流を持ちたいのであればやっかいでしょうからね。ユキリア様一家は特別な貴族ではありますが、それでも貴族の一部でしかないので。…ユキリア様はきっとこの先、普通に人間のお友達を作られたいと思いますので、その為には邪魔なものでしょう」



………キースが私の心を読むのはもう慣れたや…。


…キースはそこまで考えてくれてたんだ。嬉しいなぁ。


…でも、やっぱりドラゴンさん生まれたら飼いたいなぁ。……だって、ドラゴンだよ?ちょっと魅力的すぎない?



「ユキリアー!卵、どうなったー?」



タクスが訓練を終えたのか私の部屋にやってきた。タクスは帰ってきてからちょっとでも訓練したいと訓練に参加していたのだ。



「なぁんだ。まだ生まれてないのか」



……卵だし、そんなすぐには生まれないんじゃないかな?



「早く生まれたらいいな!ドラゴンだぜ?ワクワクするよな!」



……やっぱ、タクスもドラゴンは魅力的だよね?私もちょっとワクワクしちゃってるんだよね……。……でも、キースがぁ………。



「…はぁ。…生まれましたら躾ておきますね…」




キースは私の心を読んで、諦めたようにボソッと言っていた。




誤字、脱字、読みにくいなどたくさんあったと思います。すみません。

読んでくれた方に感謝を。

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