Page.O-1 「おでん屋タイショウ:赤レンガ荘前にて」
《Page.O- おでん屋タイショウ とは》
この話は、本編の合間の、ある日の日常を書いた番外編です。
当作品の登場人物が、謎の多いおでん屋台で食事をし、ひたすら会話するシリーズとなっております。
ほぼ全文がセリフで構成されており、状況の補足をする地の文はありません。
本編で語られなかった、登場人物の性格や特徴、意外な一面が見られるかもしれません。
この番外編を読まなくても、本編のストーリーに影響はありません。
※※※※※ 注意 ※※※※※
この話は、「罪人の標は幻想より出づる白き獣か」編以降の、微量なネタバレを含んでいます。
該当部分を読了していると、より楽しめる内容となっております。予め、ご了承ください。
ヘイラッシャイ!おでん屋タイショウだヨッ!
「え、なんかウチの前に、クソデカいおでんの屋台止まってんだけど。なんなん、コレ?え、何何何?どうした?」
ラッシャイ!食べて行きネェ!
「あ、もしかして食わないと帰らないタイプの押し売りか…?あのなぁ、悪いけどウチはそういうのに屈する程、甘々じゃないんだよ。てか普通に邪魔なんで、さっさと帰ってくれんか」
「うわぁ〜!いい匂い!センリさ〜ん!アタシ、こういう屋台で食べるの初めてなんですよ〜!」
「何勝手に座ってんのお前!?話聞いてた!?」
「えっと、タマゴとチクワブと…あ!なんかうねうねしたのが纏まってるアレ、1個ずつでお願いしま〜す!」
アイヨッ!タマゴ、チクワブ、糸コンニャクだヨッ!
「しかもなんで注文も済ませてんの!?おいペルラ、アイツ引きずり下ろ、あれ?ペルラ?」
「ふにゃきゃん」
アイヨッ!ツナ缶だヨッ!
「お前も座ってんじゃねェーーーッ!!!ってかなんで注文が通るの!?なんでちゃんとツナ缶が出てくんの!?」
「あっちゅ、うっほぁ〜!センリさ〜ん!コレ、凄く美味しいですよ〜!早く食べましょ〜!」
「ふにゃんに〜!」
アンチャン!おあがりヨッ!
「ぐぅぅぅうっ、あーーークッソ!理解ったよ!食えばいいんだろ食えば!オッチャン!タマゴとタコとヤキトリのタレ!」
アイヨッ!タマゴ、タコ、タレヤキトリだヨッ!
「うわっ、秒で出てきた!…って待て待て待て!?今鍋からヤキトリ出てなかった!?どうなってんだよその鍋!?よ、よく見たら、何の具材が入ってるのかすら理解らんくらい、出汁が暗黒じゃないか…?」
なんでも出すヨッ!どんどん食いネェ!
「じ、じゃあ、ポミポペリもあんの?あの、ちっちゃいガルア野菜の、甘いアレ」
アイヨッ!ポミポペリだヨッ!
「おかしい…なんで出てくるんだ…?コレ、実は魔法で作った幻覚、とか…?」
ホンモノだヨッ!どんどん食いネェ!
「らめれふほヘンヒはん、ははへはほーひひヘヒふへふはんへ、ほひひゃんはんひひふへひへふほ (駄目ですよセンリさん、出された料理にケチつけるなんて、おじちゃんさんに失礼ですよ)」
「何言ってんのか理解んねーよ!?食い終わってから喋りなさい、汚いな!うーーーん…。まあ、まず一口、いただきます。ッ!!マ、マジでポミポペリだ…!しかも美味いッ、だと!?」
「ふにゃわり」
アイヨッ!ツナ缶だヨッ!
「おかわり、って言ってたのか…?し、しかし凄いな、一般的なおでんではまず入れない具材ですらめちゃくちゃ美味い。鍋からタレのヤキトリが出てきた筈なのに、他の食いモンにはタレがついてる様子も…いや、ダメだ!考えたら、なんだか負けてしまう様な気がする…!」
「おじちゃんさ〜ん、ロールキャベツと、あとウシのステーキ刺し!」
アイヨッ!ロールキャベツ、ウシのステーキ刺しだヨッ!
「だからなんで鍋からステーキ1切れが出てくんだよ!?ま、まさか…オッチャン、オレンジジュース1つ」
アイヨッ!オレンジジュースだヨッ!
「あ、それは鍋からじゃないんだ…って、なんでガッカリしてんだ、俺?感覚が麻痺してきたのか?」
「センリさん、ブツブツ喋ってないで食べましょうよ〜。えいッ、タマゴも〜らい!」
「なっ!?おま、行儀悪い事しないの!頼めば良いでしょうが!あーっもう!食べるよ!全部食べるから!」
アンチャン!ちゃんと味わって食いネェ!
「わーってますよ、あぐっ、んぐんぐ。しかし美味い、しかし謎、もう訳がわからん。俺、涙が出てくるよ」
考えたらおしめぇだヨッ!
「あ〜っ!美味しかった〜!美味しすぎて、ちょっと食べすぎちゃいました、エッフン」
「ふにゃむにゃむ」
「ま、まあ、味は確かだったな、うん。また来てやらん事も、なくなはい、かもしれん。オッチャン、お会計は?」
アイヨッ!5840エンだヨッ!
「うっ!?か、かなり高いな。そんなに食ったっけ、!?おい、イチコ?お前、いつの間にトリュフなんて頼んだ!?」
「あ、ダメでした?いやなんか、なんでも出てくるから、つい思いつきで、と言いますか」
「イチコ。事務所で食事マナー講座1時間だ」
「エーーーーーッ!?!?」
「オッチャン、これでピッタリ丁度、お釣りナシだ。ごっそさん!また来るぜ、ってオイ!逃げんなッ、イチコーーーーーッ!!!!!」
「ふにゃーん!」
マイドッ!また来てくんネェ!
今日のところは、これでおひらき。




