おてがみ
ちいさいきみからおてがみがきたよ
ひさしぶりだね、ちいさいきみ
ちいさいきみはちいさいから、きっとポストにとどかなくて
しんせつなゆうびんのおじさんが、きっときみをたすけたんだね
しんせつなおじさんがいてよかったね
たすけてもらえた、ちいさいきみ
せのたかいきみからおてがみがきたよ
ひさしぶりだね、せのたかいきみ
せのたかいきみはせがたかいから、ながあいしたをニュウとのばして
てがみをポストにいれたのだろうね
だからきみのおてがみには、ニュウとのびた、したのあと
ついているのだろうね、せのたかいきみ
まじめなきみからおてがみがきたよ
ひさしぶりだね、まじめなきみ
まじめなきみははたらきもので、トテモまじめなやつだから
きっとこんやもはたらきながら、ぼくにおてがみをくれたのだろうね
よくはたらくきみ、よるねないきみ
おからだにはどうぞきをつけて
ふしぎなきみからおてがみがきたよ
ひさしぶりだね、ふしぎなきみ
とおいところからやってきた、きみにはつぎいつあえるのかな
とおいとおいながいたびを、ひとりでつづけてやってきたきみ
またあえるのかな、ふしぎなきみ
しんでいたきみからおてがみがきたよ
しんでたとひとことおてがみがきた
ひさしぶりだね、しんでいたきみ
もうあえないきみ、だいすきなきみ
きみはどうしているのかな
たまにはぼくにあえなくて、さみしくなったりしてくれるかい
たいせつなきみ、もういないきみ
ぼくはきみをあいしていたよ
ちいさいきみ
せのたかいきみ
まじめなきみ
ふしぎなきみ
しんでいたきみ
いろんなきみからてがみがきたよ
ぼくはとってもうれしくて
ほんとうはとってもうれしくて
でも、なぜだかきはづかしくて
へんじをことばをかえせずいるんだ
へんじをことばをかえせずいるんだ
ぼくもきみにつたえたいな
うれしかったをつたえたいな
ありがとうをつたえたいな
さようならをつたえたいな
だいすきだよをつたえたいな
あいしていますをつたえたいな
ぼくのおてがみいつかはきみに
あえないきみにとどくといいな
童心にかえってお絵描きしました。
時間も忘れ、ただインスピレーションのおもむくままに、お絵描きが楽しくて楽しくて仕方なかったあの頃のように。
自分の中にある無限のイメージ、それを形にすること、その表現方法は人それぞれですが。
僕の場合、1番得意なのは文章だった。
音楽も絵も好きだったが、僕にはあまり向いてなかった。
思ったイメージが描けなくて、こんなんじゃないと思い続け、絵では1番になれないと知った。音楽では1番になれないと知った。
でも、絵も音楽も好きだった。イメージが少しずつ積み上がって形に成る様、それはプラモデルの組み立てにも似て。
自分の前に組上がったイメージを見て、ああ、これだと思える幸せ。僕は今でも絵を描くのが楽しい、歌うのが楽しい。
楽しい時間を与えてくれた、童話まつりよありがとう。
僕の目は何故か涙に濡れる。
大好きな君を心に思う。
令和二年睦月十三日月曜
ナルサワパン