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シナリオなんていらない!〜ライバルキャラの狐っ娘〜  作者: 阿井りいあ
攻略キャラ

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食事会


 食事が始まってからは、仲間になるとか仕事の内容とか、そう言った話は一切せず、今日はこんなことがあったとかこんな面白い依頼があったなどの面白おかしい話題で盛り上がった。

 合間にそれぞれがクレアの料理を褒め称えてくれたんだ。その度に恥ずかしそうにお礼をいうクレアが可愛いの! 態度こそ素っ気無いけど、耳はピクピクしてるし、尻尾はご機嫌に揺れてるからわかりやすくって。


「そうか、実家にいた時から料理をしていたんだな。すごいな、クレアは」

「そんなにすごくもないわよ。ただ好きだから、上達していっただけ。アンジェラが剣士として活躍してる方が私にとってはよっぽどすごく思えるわ」

「なら、あたしも同じだ。剣を振るのが好きだったから上達しただけ。好きだからこそってヤツだな」


 おー、料理と剣という全く別も物ではあるけど、二人の共通点が判明したね。うんうん、好きなことってその分たくさんやるから上達も早かったりするんだよね。好きだからこそ、もっと上手になりたいって思ったりするし。


「はいはーい。それなら自分も、魔道具作りが好きだから上達したよー? 一緒、だね?」

「でも、女の子が大好きな割にはモテないよねー、キー兄」

「きっつー。こらキャンディス。自分はね、モテないわけじゃないんだ。研究の方が好きだから女の子と関わることが少ないだけー」


 この二人のやりとりはやっぱり面白いなぁ。キャンディスが完全にキーファの手綱を握ってる感じがするよ。

 でも、キーファがモテるっていうのは案外その通りな気もするな。目は細めだけど、なかなかかっこいいと思うもん。女の子と出会う機会があったら、実際にモテるんじゃないかなぁ? 面白い人だし。


「キーファはさー、性格にも問題ありありだからモテないと思うぜー」

「ちょっとリニ? 自分の性格が悪いっていうのかい?」


 そんな会話に割って入ったのはリニ。ひたすらローストチキンを頬張りながらからかうように笑ってる。性格に問題あり? まぁ、確かに研究漬けでその他を疎かにしてるからそこは改善した方がいいかも……?


「悪いんじゃなくて……変?」

「変人ってこと? なぁんだ、それなら褒め言葉だねー」

「マジかよ、真の変人だなー?」


 あ、そうか。性格が悪いんじゃなくて、ちょっと変わってるんだよね。けど、それが褒め言葉だなんて……やっぱり変人かな?


 みんながワイワイ楽しそうに話しているのを、美味しいご飯を食べながらのんびり聞く。私はそんな時間が好き。会話に参加することもあるけど、実は聞いてるだけの方が好きだったりするんだ。

 みんながどんなことに興味を持って、どんなことが好きなのか。そういうのがわかるし、楽しんでる姿を見てると私まで嬉しくなっちゃうから。


 そんな中だからこそ、かな。一人だけ私と同じように会話に参加せず、黙々と食事をしている人物がやっぱり気になってしまう。無表情だし、楽しくないのかな? って心配になった。けど、この人はそういうタイプの人なんだろうな、とも思う。

 声をかけるべきか少しだけ悩んだ私は、意を決してコップだけを持ってその人の元へ向かった。


「マクロ、隣いい?」


 そう、マクロの元へ。一番端の席で目立たないように食事をし続けるマクロだけは、楽しんでいるようには見えなかったから。というか、いつも通りと言った方が正しいんだけど。実は楽しんでるけど表に出てないだけかもしれないし。


「何?」

「えっと、何か用があるってわけじゃ、ないんだけど……」


 隣に座ることを許可されたわけでもないので、座っていいか迷う。何にも考えずに話しかけちゃったからなぁ。どうしよう。


「……座れば?」

「え、あ、いいの?」

「……拒否する理由も権利もないし」


 マクロはそれだけを言うと、再び食事を進め始めた。このままここで立ったままなのも変だよね……私はストン、とマクロの隣の席に座った。


 無言が続く。マクロは私が隣に来ようがどこかへ行こうがたぶん変わらず食べるんだろうな。チラッと横目で様子を見てたんだけど……な、なんか、すごく食べてる。次から次へと目の前のご飯が口に運ばれていく様子に驚いた。あまりたくさん食べるようには見えないのに、実は誰よりも大食いかもしれない。食べるのが好き、なのかな?

 あっという間に目の前にあるものを食べ終えたマクロはお皿を持って席を立った。


「あ、もしかしておかわり? 持ってこようか?」

「え」

「シチューのお皿を持ってたから……違った?」

「いや……」


 驚いたように目を見開いてこちらを見るマクロの手からサッとお皿を奪って、じゃあ持ってくるよ、と半ば強引にキッチンへと向かう。だ、だって無言の時間がなんとなく気まずかったんだもん! でも、誰とも関わろうとしない姿が妙に気になっちゃって。よし、次は何か話してみよう。そう意気込んでシチューをよそったお皿を持って席に戻った。


「はい、どうぞ」

「……どうも」


 そっとマクロの前に置くと、軽くお礼を言ったマクロはまたしても食べ始めた。待ってる間も他のおかずをお皿にたくさんのせて食べてたっぽい。本当によく食べるなぁ。見ていて気持ちのいい食べっぷり。


「マクロはたくさん食べるんだね。ビックリしちゃった」

「? このくらい、普通」


 えーっと、普通、ではないと思うなぁ?


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